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9月1日
「ネットビジネスの光と影」
講師 小林洋一

 目次
 アクセス数13万を超えるHP
 「Who's who」のコーナー
 インターネットビジネスとは
 インターネットの影の部分
 インターネットビジネスのキーワード
 インターネットビジネスの将来


アクセス数13万を超えるHP

1996年8月に「サウスポーの東京散歩」というサイトを開始した。
URLは 
http://www.tokyosanpo.com (HPを開き、画面に表示する)
トップページは5,6回リニューアルしている。見ていただけばわかるとおり、東京のお店のガイドマップで、地域別とジャンル別になっている。
地域別のほうは、銀座、六本木・麻布、目白、新宿・・・などとなっており、目的の地域をクリックすればいろいろな店が並んでいる。ジャンル別はファッション、バッグ、ジュエリー、美容、レストラン・・・などに別れており、たとえばダイヤモンドのジュエリーが見たいと思ったら、ここをクリックすれば、その店の情報のページに行くことができる。
(ジュエリーショップのページを開く)
店には商品の写真があり(時計店のHPを表示)オーナーが自分で写真をとって載せている店もある。

「Who's who」のコーナー

「東京散歩」には店の紹介のほかに、映画情報、プレゼントガイド、占い、リンクなどもあるが、最近「Who's who」という人物紹介のコーナーを作った。この仕事を始めてからいろんな人と知り合いになり、その人たちを個人的に紹介しているものである。
(Who's who のページを開く)
まだ始めたばかりだが、既に約50人を取り上げた。この中には、有名無名いろんな人が登場しているが、このジョナサン・ヘンドリックセンというニュージーランド人は、バリュークリックジャパンという会社を作った人である。 彼とは4年前に知り合い、一緒にやらないかと誘われたのだが、当時はバナー広告の意味もよく知らなかったので、うさんくさい感じがした。現在は株式を上場し、今期売上目標が15億円、従業員65名という、インターネットのバナー公告では、日本でいちばん大きい会社になっている。
蝦原恵子さんは女性の人材派遣の会社(プラスワーキング)をやっている人で、講演会やイベントの企画などもやっている。女性SOHO企業家の育成にも実績がある。
山田進太郎くんは、掲示板とメーリングリストが合体したようなシステムを無料で使えるようなユニークなHPを作っている。
このコーナーには、当雑学大学の三上さんも登場しており、それぞれの人のところから関連のHPにとぶことができる。今後も、毎月10人ぐらい取材して増やしていこうと思っている。
このHPは、最初は東京案内のつもりで作ったのだが、それだけでは収入にならないので、お店を紹介してそこから収入を得ようと思い、現在のHPの形になった。
やってて面白くないと自分でもつまらない。趣味半分、仕事半分という感覚だが、インターネットを使ってこういう仕事もできるということも見せたかった。 私の後から同様のことを始めて、もっと儲かった人もいる。

インターネットビジネスとは

こういうことをやっていて儲かるのかというのが、皆さんの最大の関心事だと思うが、ここで日本国内の現在のインターネットビジネスの分類をしてみよう。
私の考えでは、大きく分けて7つあると思う。
1 インフラ
   これはNTTなどの電話会社や通信会社、パソコンメーカーなど、ハード的なものをそろえてくれる会社で、巨額の資金を必要とする。
2 HP製作 
   パソコンとインターネットの知識、デザインなどができれば誰でもできる。大きな資金は不要であり、時間と少しのお金があればよい。かつては10ページで100万円などということもあったようだが、今は自分でHPを作れる人が多いので、儲かるビジネスとはいえないだろう。
3 メール広告(大きく分けてバナー広告とメール広告がある)
メールニュースのトップに広告を出したり、HPの画面に貼りつける小さい広告で、企業のサイトにリンクしてある。バリューネット、サイバーエージェント、サイバーコミュニケーション、メールニュースなどが大手だが、バナー広告の取次をする一種の広告代理店である。
広告収入にはいろんなかたちがあり、アクセス数、あるいは掲載期間で1か月いくら、とか、イベントの期間だけとか、いろいろな契約の方法がある。 力関係もあるので、どんどん状況が変化しており、その辺りの事情は自分で調べなければならない。
4 E-コマース
HPを立ち上げてオンラインで商売するもので、成功するかどうかは会社の規模には関係ない。一時期ずいぶんはやって数が増えたが、実際に利益を上げているのは50〜100店舗中の1つくらいだろうか。成功している例では、年間6000万の売り上げを出した酒屋があるが、お中元の時期だけで500万円売れたという。
お客が来るか来ないかは、HPの出来具合というより店次第である。いいものを安く売れば、ネットでなくてもお客は来るし、ネット上でもそれは同じ。
まめにお客にメールを出したりなどの心配りや、厭きられないような工夫も必要である。 大企業は成果が出ないと1年くらいでやめてしまうことが多いが、ある日突然高額の注文がきたりすることもあるので、我慢して長く続けることも大事だと思う。そういう点では小規模のところのほうが小回りがきいていいかもしれない。 面白いのは、お客が来過ぎて対応ができなくなり、止めたところもある。
5 コンテンツ製作(HPの中身を考えて売る)
HPの制作費が安くなったので、これまでHPを作っていた人たちがこの分野に進出してしたケースが多い。会社の紹介と商品説明だけでは人が来ないので、占い、画像、音楽、ゲームなどのソフトをつくっている。
6 マーケティング、市場調査(Eグループなど)
Eグループとは、掲示板とメーリングリストを一緒にしたようなもので、例えば、同窓会の開催通知などのページを作り、そこで情報交換などができる。大きい学校の同窓会などでは、1〜2万人のメンバーの好みなどを知ることができ、その分野の商品の案内などを個別に送ることができる。
また、HPにはプレゼント情報がついているものがあるが、応募者はプレゼントの賞品と似たような商品のダイレクトメールの宛先として使える。また、応募記入箇所にアンケートがついていることが多く、趣味や年齢、家族構成などが、企業にとって有効な情報になるわけである。
7 金融(証券会社や銀行)
Eトレードやネットバンキングなどだが、個人では参入できない。しかしネット上で相場を調べたり、取引に参加することはできる。    これらのうち、インフラと金融以外は誰でもインターネットビジネスの可能性がある。ただし、それなりの知識と経験が必要なので、自分にあったものを選ぶことが肝要である。
新聞による電通の予想では、2004年までにバナーやメール広告の市場は一千億円といわれているが、もっと早く2002年くらいでこの値に到達するのではないかと思われる。

インターネットの影の部分

インターネットではいろいろなビジネスの可能性があるが、陰の部分、つまりトラブルが起こるのは次の4点である。
1 プライバシーの侵害
メールを他人に読まれる、カードの番号が読まれる等の心配があるとされるが、個人的な意見では、他人に読まれて困るようなことはメールに書かないし、オンラインでクレジットカードの番号が読まれる確率は非常に少ない。他の場面でのほうが多い。
2 著作権の問題
音楽などの著作権についても、現実では自分でつくったものをネットでどんどん流している人がいるので、この先どうなるのだろうか。もちろん、著作権は保護されなければならないが、早く現実に対応できる法律ができて、ガイドラインをつくってくれればいい。
3 お客とのトラブル
お客とのトラブルは、オンラインでなくても生じるトラブルと大差ない。対応の仕方は他の場合と変わらないのではないか。トラブルがあっても、きちんと対応すればいい。なにをやっても何らかのトラブルはあるものと思って、とにかく迅速にきちんと対応すること。
4 特許問題(BS特許)
現在は法律が不備で、現状のほうが先をいっている。
インターネットビジネスをやるつもりなら、早くやること。遅くなると、いいところは他の人にとられてしまうので、最初は勉強のつもりで始め、失敗は授業料だと思えばよい。 個人でやるインターネットビジネスの場合、たとえ失敗しても会社がつぶれて従業員の給料が払えないとか、命にかかわるようなことはない。車を運転するほうがよほど危険ではないか。


インターネットビジネスのキーワード

次にインターネットのキーワードについて考えてみたい。
1 若い女性 ターゲットとしてどこを狙うかということだが、いちばんお金を持っているといわれる20代から30代の女性が狙い目ではないか。彼女たちが喜ぶような内容のHPにする。
2 地域限定
インターネットはワールドワイドといわれているが、地元の地域に限定するのもよい。 「東京散歩」「浅草散歩」などのサイトは、それで成功していると思われる。

3 SOHO
Small Office, Home Office の文字どおり、小規模で小回りのきくほうがよい。
これらのキーワードを考慮して、面白いHPを考えてみるとよい。面白ければ人が見に来る、人が来ればバナー広告を貼ってお金が儲かるということだ。 アクセス数が多ければ、広告だけで月に20万とか30万とかの収入になり、いちばん多いところでは、月に800万の広告収入を得ているところもある。もちろん、そういう成功例は数は少ないが、皆さんも可能性はある。

インターネットビジネスの将来

今後、終身雇用の会社制度というのはすたれてくると考えられる。社員が縦の関係ではなくフラットなほうが、自由な発想ができ個人の能力が発揮できる。21世紀にはフラットな関係の仲間というか、ネットワークのコミュニティでのビジネスが増えてくるのではないか。
また、インターネットの世界は情報過多なので、振り回されず、自分に必要な情報を取捨選択することが大事である。


−おわりー
文責:大井直子

会場写真撮影:橋本 曜
HTML制作:石川美雅
HTML編集、画像データ挿入:石川美雅