神田雑学大学 2001年3月2日 講義録

現 代 陶 芸

講師 板橋廣美 



目 次

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    講師の紹介

    1.ビデオ上映

    2.スライド上映

    3.陶芸実技




講師の紹介


板橋廣美さん
今回は三鷹市在住の陶芸家 板橋廣美さんです。
板橋さんは、1948年生まれ。ウィング陶芸研究所を主宰されています。

作品は海外での評価が高く、新しい試みを行い後進を指導する 陶芸作家です。
最近では2000年にデンマークで開催された「陶芸の路」展に日本の四人の陶芸作家のひとりとして招待されました。

1.ビデオ上映

まず、板橋さんの主宰するウィング陶芸研究所が紹介され、お知り合いの小説家、中上紀さんが訪れます。

大きな型に石膏を流し込み陶器の型を作る工程。
風船に石膏を入れて変形させ、見るからにエロティックな型が出来上がります。(オブジェ「水のゆくえ」「球体のかたち」)

丸い形は地球的、人間的、女性的で平和なイイ感じです。
他に武蔵野市障害者総合センターでのワークショップ、シャモット等新素材を使った制作工程などが紹介されます。

2.スライド上映

(1)2000年のデンマーク開催「陶芸の路」(日本の4人の陶芸作家と12人のデンマークの作家展)

北欧デザインと日本の陶芸。伝統的流れの中で現代を作りあげています。
陶芸展の見学者は、老若男女幅広い層が各自枠に嵌まらない姿勢で鑑賞していてとても印象的でした。

(2)器は人と人のコミュニケーションの手段でもあり、知り合った同志が心を伝えるために、酒や食物をサービスします。
そのホスピタリティを形にすると器になります。

(3)良い器とはなんでしょう?それは、膨張してゆくフォルムを感じさせるものが良い器といえます。

また、人間の心をかたちにすると、まずは真球に始まり、歪みが出、また元に戻りたいという願望があると思います。

(4)球を使った照明。中に電球を入れて発光させます。点けない時は白ですが、点けると橙から青までに変わります。

(5)新しい作品の紹介
(「現代陶芸の精鋭、21世紀を開く手法とかたち」2001年4月28日〜6月17日茨城県陶芸美術館で展示)

陶芸は土地々々の文化が育てるものです。東京なら東京焼、萩なら萩焼のように。

(6)韓国では今日本の陶芸への関心が深まっています。歴史的には韓国から伝えられた陶技が日本の陶芸文化の根底にあります。

(7)磁器の板に、鉄、銅その他の金属を載せて焼きます。それは強く堅牢です。

(8)器は、球体を壊して出来るフォルムです。予め磁器の球体を割れるように仕込んで作ると種々面白い結果が得られます。(壊す楽しみ!)

(9)鋳込みは、どろどろの土を鋳型に流し込んで、三角錐や立方体等いろいろなフォルムを作り出します。

(10)シャモット(耐火煉瓦の粉末)と釉薬を使った作品の紹介。

(11)陶器と磁器の違いとはなんでしょうか?
陶土は、花崗岩が風化し酸化金属不純物の入ったもので、その組成によって陶器となったり、磁器となります。

天草瀬戸は1300度で焼くと磁器となり、益子は1280度で焼くと陶器となります。其の中間型に石器と呼ばれる備前信楽があります。

(12)武蔵野市の身障者ワークショップの紹介。
  奇麗で整った作品を目指すというより、楽しく過ごす時間が形となることを目指しています。
脚を使ったり、手で100回以上叩いてつくったり、全身をつかって感じ、造り、その土と戯れた結果が作品となります。


3.陶芸実技

最後の20分程で、ぐい飲みや小皿を各自今日の話で感じたままに作成して楽し い2時間の講座を終了しました。仕上がりが楽しみです。

おわり



文責: 鈴木一郎
会場写真撮影:橋本 燿
HTML制作、編集、画像データ挿入:大野令治