神田雑学大学平成14年4月26日講義録

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ブロードバンドとシニア世代
講師  山本 啓一


はじめに
自己紹介等
ブロードバンドって?
ブロードバンド時代の生活の変化
ブロードバンド主要技術
 FTTH ADSL CATV 無線
これから登場の技術
外国のブロードバンド事情
日本のブロードバンド事情
シニアのインターネット利用術


あんまり面白くなさそうなテーマに、ご参集いただきましてありがとうございました。
パソコンをやっていない人にもわかりやすくというご指示を理事長の三上さんから頂戴致してていますが、「パソコン」と言うご本尊様自体がカタカナのままで残ってしまっています。4月5日に玉井さんの不動産関連の授業で、不動産のことを英語で「REAL ESTATE」というのだそうです。幸いフランス語の「IMMEUBLE」という言葉を使ったので、不動産と言う分かりやすい言葉になったそうです。肝心の法律の中身はややこしいものだそうですが言葉だけはとてもわかりやすく浸透しています。

しかし不幸なことにパソコンはアメリカ生まれです。パソコン用語は現地語のまんまカタカナで使われています。説明書やヘルプを読みますと一層判らなくなります。パソコンの総元締めの親分は「ビル・ゲイツ」という名前ですが、これだけは日本語に訳した方が意味がはっきりします。勘定書(ビル)が複数の門(GATES)出て行き、数えられないくらいの上納金が窓を通して入ってきている事がすぐ理解できます。何でも短期間に世界一のお金持ちになられたそうです。私など以前どこか外国で、レストランで食事が終わったとき、勘定書きをもらおうと思って「ビル・プリーズ」と言ったらもう飲みたくないビールをってこられて閉口したことがあるくらいビルには疎いのです。

今月の4月20日で65歳になりました。私がパソコンを始めたのは60歳になってからです。それまではワープロのような、モノクロのDOSのノートパソコンでパソコン通信をボツボツやっていました。

60過ぎてからカラーのノート型の本格的パソコンに買いました。WINDOWS95の入ったパソコンで、インターネットにマニュアルを見ながらようようのことで接続いたしました。これをWindowsをバージョンアップし、外付けの周辺機器を買って4年使っていました。62歳で完全リタイアし、時間がたくさん出来たのでホームページとやらを作ってみました。
パソコンは年を経ると新しい機械やソフトに対応しなくなります。さすがに4年前の133MHsのパソコンだと、当初は35万画像でしたが、2代目デジカメは200万画像でしたので写真が出てくるのが遅くイライラしていました。

昨年の10月、初めは愛用し、最後は我慢に我慢を重ねて使ってきたパソコンを取り替えることにしました。次に買うパソコンは自分にとって、最後のパソコンとなるかもしれませんので、今回のものは懐具合と将来性を考え、組み立てパソコンにしました。このパソコンはデスクトップ型で、CPUは最新のペンティアム4を組み込みました。このパソコンと旧パソコンとを、先日秋葉原で見つけたプリンターサーバーが組み込まれたルータでLAN接続をしました。旧型の負荷を減らしたのでいくらか軽く動くようになりました。自分のパソコンですから思いついた時、ふところが具合と相談し、パソコンでできる自分にとっての新しいことに挑戦しています。年金からのわずかな収入で改良したり、動かしたり出来て楽しませてくれるのはパソコンをおいて他にないのではないかと思っています。

本日のテーマは「ブロードバンドとシニア世代」と致しましたが、私がシニア世代そのものと言うことです。
パソコンの使い方は1台単独で使う場合と回線で接続して使う使い方があります。私はほとんど回線を使って外部のパソコンと接続して使っています。小さなパソコンを通して巨大なパソコン網の中の色々なものを見ることが出来ます。

このインターネットを活用すると、家にいながら友達ができますし、知りたいことを探しだしてきたりできまするので我々シニアにとってはとても有用です。今日のブロードバンドの情報はほとんどインターネットを通じて集めたものです。また家族や仲間との交流を楽しんだり、カラオケをしたり、ゲームをしたり、私は直接手渡しますが、インターネットバンキングで孫にお年玉やお小遣いを振り込んだりする事も可能です。また行政は近い将来電子政府を狙っていて、高齢者が求める様々な事務手続きは、自宅のパソコンから簡単にできるようになってしまう筈です。

しかし今までは回線の使用料が高く、家では電話代を気にしながらインターネットを使っていましたがブロードバンドにしますと定額ですので電話代を気にしなくても良くなります。これがシニアにとっても有難い事です。
パソコン仲間が入院する時、病院にパソコンを持ち込んでいる人がいます。携帯電話は病院内は禁止されているそうですから電話線が入った部屋に入る必要があります。入院費用は高額です。 ブロードバンドを配線した病院があればパソコンを持ち込んで趣味や仕事?が出来ます。リハビリや介護が必要な状態になって介護施設に入所する際に自分のパソコンを持ち込める介護施設があると便利ですね。でもPR文句にも“24時間の高速インターネット接続環境が整っています” といった一文が入っているのはまだ見たことがありません。

インターネットで出来ることをまとめまめますと、
 ホームページを見たり作ったりする
 電子メールの送受信
 インターネット
 

ブロードバンドとは?

最近、ブロードバンドという言葉をよく耳にします。ブロードバンドとはそのまま訳すと広帯域という意味です。反対はショートバンド(狭帯域)という言葉です。ブロードバンドの指す本当の意味は、単位時間当たりに大量の転送可能な通信方式を指しています。最近のホームページは音、絵、動画などのいわゆるマルティメディア・データを高速で配信しています。これを受信するには、大容量の高速通信が必要になってきました。ADSL、CATV,光ファイバー、高速無線通信がこれに相当します。これらの料金は月ぎめで定額です。しかも一本の回線で複数台のパソコンを繋げますから(LANと言っています)家などにあるパソコンは全部接続できます。

参考1 
DSL普及状況 すごい勢いで普及しいるのでNTTサイト        にリンクしました。
      外数として CATVは130〜150万台?
       2 主なDSLの種類

ブロードバンド時代における生活の変化
今までインターネットはどちらかといえば企業ユースやパソコン・マニア中心で専用回線とか個人では1ヶ月何万円もの通信費が必要だったのに対し、ブロードバンド化によって個人がインターネットに接続する時間が増えてまた簡単に家庭内LANを組んでも接続代は定額で済みます。
ADSLにすると、4時間ぐらいインターネットにつないでいるそうです。
パソコン周辺にもカメラやビデオその他のマルチメディアを簡単に利用できる装置が開発され価格も安くなり、それを高速通信によってその他の通信機器に送るなど、個人がさまざまな情報を出し入れする出入り口として活躍するようになりました。これからはデジタルTV、ゲーム、ビデオ、PC、家電製品、チューナー、携帯電話などとコンピュータが統合され、情報の一元化が図られるようになり、またそれを意識しないでおこなえるようになることは間違いありません。
一昨年だったか、私はソニーのプレステ2をインターネットで買ったのですが、いろいろな接続口がついています。PCカードの取り付け口だとか、USBの取り付け口その他不明の端子が取り付けられていますが、いまのところ、まだ付属品は売られていなないので役に立っていません。いずれはLAN用コネクターつきHDDを販売し、ゲーム、インターネット、メールを統括し、音楽のネット販売による受信も引受け、テレビ電話機能を付加してゆくことになるようです。また来年に向けてそのハードディスクに録画機能も付加してゆくこともになっていると言っています。X−Boxには初めからハードディスクが組み込まれています。ソニーだとか日立だとかNECのパソコンには、インターネットによる録画予約にも対応しているパソコンがあります。常時接続を前提にしたパソコンの利用方法が続々登場することになるかと思います。

ブロードバンド主要技術
個別のブロードバンドについて説明をして行きます。

ADSL(asymmetric digital subscriber line)
とは電話線などのメタルケーブルで数Mbpsの高速データ伝送を可能にする技術の総称。電話線での周波数帯は4KHZまでの周波数を使うが、電話回線では、従来使用されていなかった、高周波領域(人の耳では聞き取れない)を通信に当てることで、従来の通信回線(電話回線)を使用したままで飛躍的に通信速度を向上させることができます。現在存在するブロードバンドの中で、現在もっとも使うことが簡単で、近年主流になっています。しかしこれは通常の電話の延長線上にある技術ですので、交換機から遠い地域では、電気ですから減衰するので、その恩恵を受けることができないという弱点を持っています。

FTTH(Fiber To The Home)
各家庭まで光ファイバーがつながるという意味。光ファイバーは通信手段として光を用いるためこれまでも大手通信会社の基幹回線として利用されてきている。 現在存在するブロードバンド技術の中でもっとも通信速度が速いのが光ファイバーです。これは各家庭のパソコンに至るまで、全国くまなく光ファイバー網を張り巡らせるというモノです。NTTの発表では使用料が月当たり5千円以上となる可能性が高く、シニアにとってはやや高いのが欠点です。

CATV
これは一部の家庭で使用されているケーブルテレビのケーブルを使用して、通信を行う技術です。なかなかに高速ですし、ケーブルテレビが来ている地区では使用できます。また、マンションなどに引かれている場合は、マンション全体がこれを利用することができます。しかしケーブルテレビの存在しない地域、場所では使用できません。価格的にもADSLよりは高めです。

IMT−2000(International Mobile Telecommunications 2000)
とは世界中どこでも使用できる第3の無線通信システムで、次世代携帯電話の通信方式。通信速度は最大で2Mbps、動画像などデータ量の大きな情報も送受信できるようになります。移動中は64K~384Kの高速通信が可能になります。動画像などデータ量の大きな情報も送受信できるようになります。しかし私のようなシニアには必要がないかもしれません。
 これだけ大きなデータが送受信できるようになると、電話機も実にさまざまな使い方ができるようになります。たとえば、テレビ電話のように動画を送受信することも簡単にできるようになることでしょうし、あるいはiモードなどに代表されるWebブラウザを搭載した携帯電話でも、今よりもっと多くのデータを手軽に送ることができるようになります。

FWA(Fixed Wireless Access)
Wireless LANまたはFWA(Fixed Wireless Access)とは 有線ケーブルを使わず、電波や光などの無線で通信を行うLAN。2000年にIEEE802.11bという規格の対応製品が各社から発売され、爆発的な普及を始めた。ケーブルを張り巡らさす必要ないため、オフィスやでは配置換えで机を動かした際もケーブルの再敷設といった手間を省けるほか、家庭内でも壁に穴をあけてケーブルを繋がなくても良いのでニーズが高まっている。

現在実用化に入っているブロードバンドの比較
 次に、FTTHとADSL、CATVインターネット、無線インターネットの特徴を見てみよう。まず、全体的なメリットとデメリットを概観すると、表のようになる。これら4種類のブロードバンドサービスは速度も、料金も、サービス地域も、さらには工事や必要となる機器も異なるので、それぞれ一長一短がある。なお、アナログ電話(56kモデム)とISDNのケースも含めておいたので、特徴を比較検討する上で参考にして欲しい。

メリット デメリット
FTTH ・現在のブロードバンドでは最速
・信号の劣化が少なく、安定した通信が行える
・下り速度と上り速度が同じスピードで速い
・引き込み工事が大規模で集合住宅に導入しにくい
・料金がほかのブロードバンドと比べて高め
・サービス提供エリアがまだ狭い
ADSL ・大規模な工事が不要で導入が簡単
・最大8MbpsとFTTHに次ぐ速度を誇る
・サービス提供エリアが広い
・電話局からの距離が遠いと信号が減衰して遅くなる
・ISDN回線が近くにあると干渉が起きて速度が落ちる
・ISDNの場合、申し込む際にアナログ回線に戻す必要がある
CATV ・同軸ケーブルを使うので安定した通信が可能
・多チャンネルのテレビも同時に楽しめる
・インターネットを使った電話サービスを利用できるところも
・利用できるサービスエリアが限られている
・引き込み工事の手間があり、集合住宅に導入しにくい・初期費用が高めの業者が多い
無線 ・ケーブルの敷設工事がいらないので短期間で導入可能
・NTTの回線を使用しない分、コストを抑えられる
・CATVインターネットやFTTHほど大規模な工事は必要ない
・回線の共有率が高いのでユーザーが多いと速度が下がる
・近くにビルなどの障害物があると電波を受信できず申し込めない
・高層ビルが多いエリアにはサービスが提供されない
ISDN/56K
モデム
・日本全国ほとんどの地域で申し込める
・NTTの局内工事だけで対応可能
・対応機器が安く、多くのパソコンにあらかじめ入っている
・ブロードバンドと比べると速度が遅い
・回線がない場合、申し込みに施設設置負担金(7万2000円)が必要
・アナログ回線の場合、電話をしながらインターネットができない

接続比較表
次の表は、(1)速度、(2)料金、(3)サービスエリア、(4)工事、(5)機器−−という5項目に分けた時の項目別の特徴を表してあります。参考までに従来のアナログ電話(56kモデム)とISDNをあげてありますが、速度は遅いのですが、ほぼ“成熟”したインターネットサービスです。
速度 料金 サービスエリア 工事等 接続機器
FTTH ×
ADSL
CATV
無線
ダイヤル回

これから登場のブロードバンド技術
電力線伝達
 電気が流れている電力線で同時にデータ通信が行なえるというのは、最初は不思議に思うかもしれません。しかし、考え方としてはADSLと同じです。ADSLでは、電話とデータ通信で異なる周波数帯を利用することで、1本の回線に同居させています。日本の電気は50Hz(東日本)または60Hz(西日本)で流れているため、これとは別の周波数帯を使ってデータ通信を行なえばいい(日本の場合は電波法により電力線に重畳できる信号の周波数が規制されており、10KHz〜450KHzしか利用できない)。電力線モデムでデータを変調して回線に重畳するという点も、ADSLなどと同じだ。 新たに伝送路を施設する必要がないことや、コンセントにプラグを指すだけで端末の設置、移動ができるなどのメリットがある。しかし日本では未だ実験段階です。

IPv6(インターネットプロトコルver.6)
インターネット上で効率的かつ安全にデータを送受信するための新しい約束事であるプロトコルのスタンダードであるIPのヴァージョン6。
コンピュータがデータ通信するためにはプロトコルと呼ばれる約束事が必要です。4から6になって一番変わったところは使えるアドレスの数が飛躍的に増えること。4は32ビットで約43億通り、6は128ビットで43億の4乗通り。また6になるとデータを暗号化して送れるので安全性が高まるとか、より効率的になるなどの、メリットもある
    2^32=4,294,967,296
    2^128=3.40282E+38

外国のインターネット事情
ブロードバンドについて調べて行くうちに、韓国が世界一のブロードバンド先進国であることを知りました。韓国では、国策で90%の家庭へのブロードバンド環境の導入を目指しており、結構早くこの目標は達成されるのではないかと予測されています。アメリカはユーザー主導の体制を崩していないので、ADSLに限らずさまざまなブロードバンドサービスが登場し、また消え、その中でユーザーがもっと気に入ったものを選ぶということになるでしょう。その意味でアメリカの予測は難しく、また国土が広いために急激な伸びは期待できないのではないかと思われます。欧州は、未だブロードバンドに対するユーザーの思いがまだまだといった感じですが、情報サービス、良いアプリケーションの登場、そして規制緩和の方法によっては、その状況は急激に変わっていくと考えることもできます

日本のインターネット事情
日本に関しては、ADSLは今年500万加入になると予想されており、ケーブルや他のブロードバンドサービスを合わせると800万世帯にブロードバンド環境が導入されるのではないかと予測されます。しかも、日本ではFTTHや無線による高速サービスの整備が他の国に比べて進んでいます。スピードもADSLの1.5Mbpsから8Mbps、無線の10Mbps、FTTHの10Mbps、100Mbpsとさらなる高速環境のサービスがすでに始まっており、さらに進んだブロードバンドアプリケーションやコンテンツを利用できる環境が整っているといえるでしょう。その意味で、次のインターネット先進国は日本であるといってもよいのではないかと思っています。

Lモード 
東日本電信電話(株)は、加入電話によるインターネット接続サービス“Lモード”の利用実態調査の結果を発表した。それによると、利用者の6割が50代以上で、特にLメールが好評で約6割のユーザーが利用しているそうです。

シニアのインターネットの利用術
シニアのインターネット利用者は今後ますます増えてくることになります。その理由はIT講習を受講したシニアが500万人いますし、新しくシニアになってくる人は会社等でパソコンを扱いなれた人です。今のところ、インターネットを利用しているシニアではメールがトップで、「Webでの情報収集」や「メールマガジンの閲覧」も高くなっています。ちょっと気をつけなければいけないのは、統計の数字に出てくるシニアとは50歳以上を指しています。私は65歳以上ぐらいがシニアだと思いますが、いわゆるこれからシニアになる人々の多くは、既に職場等でインターネットやPCに慣れ親しんでいますが、会社でパソコンを使っていた人は案外保守的で、遊びのパソコンには慣れていないように思われます。会社のパソコンで、決められた操作をしていると何かあった時パソコン担当者は元に戻しやすいとは思いますが、新しい発想が出てこないのではないでしょうか。パソコンはいわゆるマルチメディア機です。その人に合わせたいろいろな使い方が出来ます。写真、歌、動画、ゲーム何でも出来ます。これをやっていけないと言うことはありません。新しい情報が毎日でも入ってきます。どうぞパソコンをブロードバンドで外に繋いで、新しい世界を楽しんでください。

ブロードバンド接続価格(家庭用)

速さ 価格/月 マイライン割引
ADSL 1.5M ¥2,980 ▲10%
8  M ¥3,200 ▲10%
CATV 2  M ¥5,500
FTTH 100M ¥9,000
10 M ¥5,000
ISDN 0.064M ¥2,800 ▲10%

終わり


文   責  山本 啓一
写真撮影  得猪 外明
HTML編集 山本 啓一