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平成21年5月8日 神田雑学大学定例講座No.455


中国、食の文化、講師、塩崎哲也




目次

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メニューの先頭です 講師プロフィール紹介
1.中国料理と中華料理
2.中国料理の進化
3.外国での中華料理
4.ホテルとレストラン
5.料理の地域区分
6.4大料理
7.人気家庭料理
8.食の文化の伝承
9.外食
10.価格比較
11.餃子にみる食文化の違い
12.ゲテモノ料理
13.食事のマナー
14.衛生問題
15.清算
16.温家宝首相が語る中国料理の秘訣
17.コース料理、料理の順番
18.食品の安全



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講師プロフィール紹介

塩崎哲也講師 神田雑学大学で講座テーマ選定を担当しています吉田です。
塩崎さんは帝人の技術者だったそうですが、定年退社後、ご経験買われ、中国国内の会社に頼まれ、つい最近まで10年間も現地でお仕事をなさっていた方だそうです。
その間日本のお客様や友人に、変わり行く中国の変化を塩崎レポートとして作成し送り続けて、いまやその蓄積が大きなデータベスになっています。
そして塩崎さんがお辞めになったあとも、塩崎さんを慕う中国の元部下の方々が、中国のホットニュースを届け続けてくれているそうで、このデータベースはますます増強されているのであります。
神田雑学大学は塩崎講師を得て、これから中国を丸裸にしていこうと思っています。前回は中国の縁起担ぎというお話でした。今回は3回目になるのですが7月3日にも「にせもの天国」というタイトルで、お願いしています。
その後も、「中国のモラルとマナー」「中国その後の香港、マカオ」など続々登場の予定です。 塩崎さんの中国単身赴任10年の今までの経験の中で吸い上げたデータを全部公開していただこうと思っています。では塩崎講師、よろしくお願いいたします。
 
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1.中国料理と中華料理

ご紹介受けました塩崎です。
今日は「中国の人々の暮らしの中で」シリーズの第2回目としてタイトルを「食の文化」とつけました。ちょっと大げさなタイトルですが、皆さんどんなものを食べてどういう食べ方をしているのかということでお話を続けさせていただきます。
みなさんよく中華料理といい、中国では中国料理と言いますが、日本国内に於いて中華料理と呼ぶ場合は、日本人向けに味付けや調理法が工夫、創作された大衆料理を指し、中国料理と呼ぶ場合は、中国本来の料理を指します。NTTのタウンページのジャンルでも「中華料理」と「中国料理」を分別しています。
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2.中国料理の進化

中国5000年と言われますが、中国の料理は決して古来から変わらない保守的なものではありません。むしろ海外の料理や食材を積極的に取り入れ、消化・応用していくことが中国料理の特徴であるといわれています。
たとえば麻婆豆腐の唐辛子や、青椒肉絲のピーマンなどは中華料理に欠かせない食材となっていますが、中国に伝わったのは16世紀以降と、歴史的な背景からみると、つい最近導入された食材に過ぎません。
また、広東料理に欠かせないオイスターソースは19世紀末に開発され、20世紀に入ってから普及したものです。
現在の中国料理で頻用される強い火力が必要な炒め物の技法は、北宋の時代、コークスを使った強い火力の窯を磁器の製作に使用していて、それを料理用の炉やかまどに転用する事によって生み出されたものです。それで南宋の時代、南部、杭の杭州の方に普及した技法です。
古代の中国料理は煮込み・直火焼き・羹(あつもの)が多く、今日ではすたれた膾(刺身のような生肉・生魚の料理)もよく食べていました。「羹に懲りて膾を吹く」、「人口に膾炙する(炙とは直火焼きの焼き肉)」など、古代中国由来のことわざ・慣用句にも料理が変わってきたことを窺うことができます。
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3.外国での中華料理

諸外国でもチャイナタウンを中心に中華料理は人気がありますが、広東料理が多いようです。浙江省や広東省の人たち、要するに華僑ですね、この人たちが広めたのです。
ケチャップなどを使った中華料理 ちなみに、日本の中華街のほとんども広東系といわれています。味付けは、現地母国人にあわせて変えるケースが多く、例えばアメリカではケチャップがたっぷり加えられるなど中国よりもずっと濃く味付けされるそうです。
また日本ではいい例が四川省出身の料理人陳健民氏が「きょうの料理」に出演していて、エビチリ、麻婆豆腐、担々麺などの大変辛い四川料理が知られていますが、これらの料理も、陳建民が日本人の口に合うように工夫されたもので、たとえば、エビチリは辛さが抑えるためにケチャップを加えているし、その他キャベツ入りの回鍋肉、汁ラーメン式の担担麺など、オリジナルの四川料理に比べて大きなアレンジが加えられています。
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4.ホテルとレストラン

中国へ行ってホテルとレストランの名前が紛らわしいと思った方は多いでしょう。
左より北京飯店、上海喜来登大酒店、北京中国芸苑 「飯店」というのは字だけ見るとレストランみたいに見えまますが、実際はホテルのことです。標準以上のホテルの言い方には、「飯店」、「酒店」、「賓館」があります。
ではレストランは何と言うかというと「飯館」、「餐館」と言います。老舗では店の名前として、「○○苑」、「○○軒」などと言うことが多いようです。 ではホテルの「飯店」と「酒店」の違いはなんでしょうか。 「飯店」というのは中国ローカルの地元企業や台湾の企業が経営するホテルであることが多いです。一方「酒店」という名前は香港や外資系企業が付ける場合が多いです。
また「飯店・酒店」の前に「大」がつく「大飯店・大酒店」ということが多いですが、これは規模での区別ではなく、オーナーの気分です。大飯店という名前なので、大きくて立派なホテルを想像していたら、小さいビジネスホテルであった、ということもよくあります。
それからこれは蛇足になりますけれど、「賓館」は中国では高級ホテルですが、台湾ではラブホテルの意味です。
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5.料理の地域区分

いよいよ料理の話です。中国では色々な地域地域で独特の料理があります。
そのうちの主なるものを八大料理と言っています。その中でも有名な四つの料理を取り上げて四大料理といっています。 料理の地域区分
この地図で見ていただいて青で塗られているのが4大料理です。
四大料理というのは四川料理、広東料理、江蘇料理、山東料理を言います。
陳建民さんの話ででたのが四川料理です。広東省の広東料理、それから南京だとか無錫だとかの辺の広東料理、それから山東半島の青島のあたりの山東料理です。
日本では上海料理が有名ですが上海料理は江蘇料理を基礎にしています。それから広東料理は明と清の時代に宮廷に広東省の料理人が招かれていたので、清が滅びてその料理人が町に出た、それが北京料理になったのです。ですから北京料理は広東料理の中に入っております。
では八大料理の地域と特徴を説明しましょう。以下の通りです。
(1)魯菜(山東料理):山東省に発祥した料理で、北宋の頃まで遡ります。明、清のころ宮廷料理として北京の宮廷で食され、北京料理の原型となりました。
(2)川菜(四川料理):狭義には、四川省の郷土料理で広義には共通の特徴をもつ雲南省、貴州省などの料理をも含みます。
(3)粤菜(広東料理):広東地方、及び広東人の居住地区で食されている料理。広東語である飲茶[ヤムチャ]や、ワンタンが英語でも日本語でもそのまま使われていることからも分かりますように代表的な中国料理です。
(4) 菜(福建料理):福州、泉州、アモイなどの地方料理を起源として発達してきました。辛さが控えめで淡白な食べやすい料理です。福建は東南の沿海に位置しているため、ハモ、アゲマキ、イカ、イシモチ、ナマコなどの海鮮が豊富で、それらを原材料とした料理が主です。
(5)蘇菜(江蘇料理):南北朝時代に発祥し、唐・宋以降は浙江料理と覇を競って“南方食”の二大大黒柱となりました。蘇州、揚州、南京、鎮江の地方料理を中心に構成され、あっさりとした甘味のある塩味が特徴です。
(6)浙菜(浙江料理):杭州、寧波、紹興、温州などの地方料理を代表として発達してきたものです。淡白で香りが強く、歯ざわりのよさが特徴です。
(7)湘菜(湖南料理):湖南省の郷土料理で、四川料理と同様に唐辛子を多用し、中国で一番辛い料理と言われています。四川料理と異なるところは、辛味だけでなく酸味がきいていることです。
(8)徽菜(安徽料理):長江沿岸、淮河沿岸、徽洲の三地方料理を代表として構成されています。色どりと素材の持ち味を重視し  た、脂っこい料理が特徴です。
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6.四大料理

そして四大料理の特徴は何か、いろいろ本などから調べますと下のようになっています。
(1)広東料理
淡白な味付けで、フカヒレ、ツバメの巣など、材料はバラエティに富み、料理の種類も多く、蛇料理などのゲテモノ料理も特色の一つであります。
広東料理 日本でも人気の飲茶は、元々広東の人々が商談などの時、お茶を飲みながら点心をつまむという一つの習慣でありました。
調理法は煮物、炒め物と並ん で、炭や炉で焼く料理が多いのも特色です。「やむちゃ」とか「わんたん」という日本でも使われている言葉は全部広東語です。
代表料理は子豚のあぶり焼き:[栲乳猪]、酢豚:[古老肉]、牛肉のオイスターソース炒め[牡蠣油牛肉] などでしょうか。

  (2)四川料理
「天府の国」、年中霧が立ち込める特殊な気候風土を背景として四川独特の麻辣の味が生まれました。麻は痺れる山椒の味、辣は唐辛子の辛い味、油を大量に使った脂っこい味付けが特徴です。
四川料理 料理の決め手はとうばん醤、それに椒麻醤や魚醤など、各種の調味料が奥深い複雑な辛さを生み出しています。
四川省は穀倉地帯で、材料には豚肉、牛肉、鶏、川魚、野菜を多く使い、また小吃菜(前菜、一品料理)が多いのも特徴です。唐辛子をたっぷり入れるので料理の色は赤みがかかっています。
調理法はチリソース煮、辛し炒め、宮保という辛い炒め方、魚香という炒め方が多いです。代表料理には麻婆豆腐、えびのチリソース[干焼蝦仁]、鰻の醤油煮込み[黄?鰻] があります。
  
(3)山東料理
明、清時代に宮廷料理の主流となった料理で、北京、天津、東北の各地の料理に対して大きな影響を与えました。清湯と呼ばれる澄んだスープや白湯というクリームスープが有名です。
山東料理 肉や魚貝の臭みを取るために、香辛料をふんだんに使います。調理法は煮炒め、遠火焼き、油炒め、揚げ物で海の食材を多く使います。
代表料理には黄河鯉の甘酢炒め[糖酢黄河鯉魚]、燕の 巣のコンソ メ煮込み[清湯燕巣]、モツの香り炒め[九転大腸] があります。

(4)江蘇料理
江蘇料理の歴史は古く南北朝の昔から有名で、唐・宋以降は浙江料理と覇を競って“南方食”の二大大黒柱と言われました。蘇州、揚州、南京、鎮江の地方料理を中心に構成されています。
江蘇料理 あっさりとした甘味のある塩味が特徴です。調理法は煮込み、遠火焼き、蒸し焼き、油炒めが中心で上海料理はこの系統に属します。代表料理には清湯火方、塩水鴨、松鼠桂魚 があります。
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7.人気家庭料理 (Record China社報文)

中国の新聞に載っていたアンケートで、どういう家庭料理が今の中国で人気があるかという調査の結果です。これは好まれている順番という意味ではなくて、10種類の料理があげられました。それを以下に並べてみました。
(1)上海かに
上海かに 上海地区ではこってりとした甘い味付けが好まれますが、地方によっては八角やシナモンなどの風味を加えたり、カラシ菜の漬物(梅干菜)と一緒に煮込んで塩辛く仕上げたり、トウバンジャンを加えてピリ辛に仕上げたりします。また、肉に合わせる具も煮卵、青唐辛子、新じゃが、ゆばなどさまざまです。

(2)豚の角煮
毛沢東の大好物として知られる「豚の角煮」です。
醤油と砂糖で煮込んだこってり甘辛い味つけと、とろけるような脂身が真情です。
豚の角煮 豚のバラ肉を皮付きのまま煮込むのが基本ですが、地方や家庭によっては下ゆで、下揚げ、あるいは下蒸しなどが加わり、仕上がりに違いを出しています。口に含むと溶け出すようなやわらかい食感から、肉の存在感をしっかりと感じさせる食感まで、好みが分かれるところです。

(3)四川風肉細切り炒め
「魚香肉絲」は、内陸に位置する美食の郷・四川省で誕生した家庭料理の名菜です。
魚介類に恵まれない四川の人々が、なんとか海の風味を再現しようと編み出した「魚香」という調理法を用いたものです。 四川風の肉細切り炒め豚肉の細切りにきくらげやたけのこ、ピーマンを炒めあわせ、甘酸っぱく、また、ほんのりとピリ辛く仕上げたおかずです。
その「魚香」風味のキーとなるのが「泡椒」と呼ばれる唐辛子の漬物で、さわやかな唐辛子の香りと刺激的な辛味、漬物の酸味と塩気、うま味をあわせ持ち、それが具材にしみこんで深い味わいをかもし出しています。 

(4)トマトの卵炒め
トマトの卵炒め 家庭の食卓に最も多く上る料理のひとつであります。その理由は何と言っても作り方が簡単で、時間もかからないことです。
油をふんだんに鍋に敷き、カンカンに熱して溶き卵を注ぐと、瞬時にして驚くほど卵がふくれあがり、ふんわりと仕上がります。それを取り出して今度はトマトを炒めます。
トマトのさわやかな酸味と卵のやさしい甘さが、世代を問わず愛される秘密でしょう。

(5)中華風」もろきゅう 
中国風もろきゅう 「醤黄瓜」は中華料理としては非常に珍しく、食材を生のまま食べる前菜です。火を通した、温かい料理を好む中国人が、ほぼ唯一、生食する野菜料理であります。
北京よりも北に位置する東北地方では、前菜として比較的生の野菜を好む傾向があり、このもろきゅうも、東北の郷土料理です。

(6)餃子
餃子 「餃子」は、北部では日常的に食されています。大晦日に食べる餃子は、その形が清代の貨幣に似ていることから縁起のよい食べ物として愛されています。
また、粉をこね、皮を延ばし、あんを包むその作業はたいへんな労力であることから、家族総出で分担して行うことで、暖かい団欒の時を持つことができます。
特に大晦日の夜、日本の年越しそばのように食べる習慣があります。中国の人は皆正月に故郷に戻りますが、正月に間に合うのではなくこの大晦日に間に合うように帰って来るそうです。
日本では餃子はほとんど「焼き餃子」でありますが、中国では、基本は水餃子(ゆで餃子)です。皮はぼってりと厚く食べ応えがあり、しかしノド越しはツルリとしていて、いくらでも食べられる。皮の部分が「主食」となっています。

(7)チキンスープ
チキンスープ 中国料理はとてもスープを大切にする料理です。
中華スープはダシをとるのがコツですが、ほとんどは鶏ガラをベースにしています。年をとった鶏が適しているとされ、かつて肉が貴重だった時代には産後の肥立ちをよくするために産婦に飲ませるものであったと言われています。現在は老若男女が日常的に食し「中国の味噌汁」的地位を確立しています。

(8)たまご炒飯
具と主食を一体にする「ワンプレートごはん」の代表が炒飯です、中でも、最も庶民に親しまれているのが蛋炒飯であります。
たまご炒飯たまご炒飯は満州族が伝えたとも言われています。全国の美味を結集した宮廷宴席「満漢全席」の中の1品目に数えられ、清朝歴代皇帝の好物でもありました。
日本で普及している五目炒飯と違い、卵と少量のネギ、塩で味つけするだけの簡素な料理ですが、シンプルであるがゆえに、火の扱いなど調理人の技量が試されるものであります。

(9)揚げピーナッツ
中国人は無類のナッツ好きで、お茶請けや食事のスターターとしても重宝しますが、お酒にも最高のパートナーであります。揚げピーナッツそれも、素揚げしたピーナッツにパラリと塩を振ったものが最高です。
カリッと乾いた歯ざわり、香ばしい風味。炒りピーナッツよりも軽やかな味わいです。手でつまむと手が汚れるので、箸で1粒ずつつまんで食べます。

(10)北京ダック
豊富な餌を与えて皮下脂肪をたっぷりたくわえたアヒルをアメ色に焼き上げる。北京ダック皮の表面には水あめを塗ってパリパリに仕上げ、果樹の枝を薪に、香り高くローストする。皮を削ぎ切りにし、それを甘めの味噌、きゅうりの千切りとともに小麦粉のクレープに包んで食べます。
ロースト・ダックは、地方ごとに製法や味、食感が異なる、それぞれの「ご当地ダック」があります。北京ダック以外で有名なのは、南京ダックや広東ダックでしょう。
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8.食の文化の伝承

また大げさなタイトルをつけましたが、要は現代の若者がはたして自分で食事が作れるのだろうかということです。そして何を食べているんだろうかということです。

(1)食事はどうしているか
「食」は最近、益々「快速化」、「標準化」しています。都会で頑張っている若者達の中で、3度の食事に心を砕く人は一体どれだけいるでしょうか?
調査、食事の取り方 「青年報・社会調査センター」が2000人(80年代生まれ43.1%、70年代生まれ36.3%)を対象に行った調査結果によりますと、対象者の45.4%が、簡単な家庭料理を作ることで「食」の問題を解決しており、31.9%が、自分でさまざまな料理を作ることができる。
また、30.5%はレストランまたは職場で食事をする。
両親の手料理を食べている人は21.4%、カップ麺や冷凍ギョーザなどですませるは9.3%もいました。
日本の若者の統計がないので何とも言えませんが、感覚的には日本も同じような傾向ではないかと思いますが。

(2) 朝食
調査、朝食のスタイル 特に朝食を「どのように」準備して、「どこで」食べることが多いかを日中両国の一般消費者に聞いたところ、日中両国ともに「自分(家族)が作って自宅で」食べるという人が最多、その中にも微妙な違いが現れており、また、ほかの項目への回答傾向でも、両国の食習慣の違いが現れています(ヤフーバリューインサイト)。
「自分(家族)が作って自宅で」食べるという人は、日本では84.9%とほかを圧倒しているのに比べ、中国では37.4%にとどまり、その分「お店で購入して職場・学校で」食べる人が15.6%、「お店で購入して自宅で」食べる人が16.2%と分散しています。
左より歩き食い、好かれる朝食
また、移動中に食べるとの回答が20%もあり、「立食い」、「歩き食い」がマナー違反でと思わない中国らしい面がこの調査結果にも現れています。歩いたあとは食べ残りのゴミがいっぱいです。
また、朝食で外食をする際に食べるものについて聞いたところ、若者は「蒸し物(肉饅、小ろんぽう、シュウマイ、粽等)」が多く、飲み物類では「豆乳/牛乳」が最も高かったようです。中高年者では麺類に人気が集まっていようです。
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9.外食

中国の人は本当に外で食べるのが好きです。外食産業の売り上げは大変大きいです。いろいろな角度で聞いていますので箇条書きにしてみました。

(1)外食産業
調査、外食産業の売り上げ推移 中国社会科学院によりますと、07年のホテル・外食産業の売上高は1.22兆元で、社会消費品小売総額の13.9%を占め、1人当たりの消費額は915元でありました。
また、中国商務部によりますと、08年通年の宿泊・飲食業の小売販売額が前年比19%増の1兆5千億元を超え、1人当たりの消費額は1100元となる見込みであと言います。
中国調理協会によりますと、現在、中国の外食産業企業数は400万軒で、一定レベルの専門調理師の数は600万人を超えているそうです。

(2)外食するのが好きか
調査、外食するのが好きか 上海「新秦調査」の調査結果によりますと、「あまり好きではない」、「嫌い」と回答した人は1人もいませんでした。
「普通」と答えた人を除いて、「とても好き」、「どちらかというと好き」を合わせた回答は、全ての層で8割以上に上っています。
「とても好き」と答えた人は、地域別では北京や遼寧で多くなっていす。

(3)外食の理由
調査、外食の理由 外食する理由として、全体では「便利なため」、「付き合いのため」などの受身的な理由も上位にありますが、「外食ならではのものを食したい」、「おいしいものを食べたい」など、中国の人々らしく、「食文化を満喫」する回答も上位を占めていました。

(4)外食の頻度
昼食、夕食(軽食)、夕食(正式)の3通りでの月間の外食頻度を聞いたところ、「月に5回以下」では昼食が51.3%、夕食(軽食)が52.4%、夕食(正式)では68.0%とでありました。
調査、外食の頻度 収入が高くなるほど外食の頻度も高くなっています。
夕食(正式)時の外食頻度では、「月に5回以下」が68.4%で、「月に5−10回」が22.3%となっています。年齢が高くなるほど少なくなり、収入が多くなるにつれて回数も多くなります。地域別では、若干ながら北京市が最も多くなっています。
夕食風景
(5)1ヶ月の外食代(収入中の)
許容できる1カ月の外食代は、全体平均で月収の16.4%程度。月収2000元(上海市、民間企業の大卒初任給レベル)だとしますと、許容できる外食代は320元程度となります。
調査、一か月の収入中の外食代 「20−30%」が23.3%で最多で、「15−20%」、「10−15%」でもそれぞれ2割を超えています。 

(6)1回の夕食外食代
1回当たりの食事代には、2極分化が見られます。これは友人、家族との簡単な夕食の場合と、正式な招待では消費金額が異なるからでしょう。
中国の食事で、5〜6人程度の場合、人数と同じ数の料理を注文するのが一般的であります。5人の場合ならスープを除いて5皿、6人なら6皿です。友人との食事の場合では、中級レストランで、1皿15〜20元ですから、ビールなどのお酒代を含めて25元/人程度となります。 調査、一回の夕食の費用
家族でとなりますと、もう少し小さいレストランで、10〜20元程度の料理となりますから、1人、20元程度の予算となります。
正式招待の食事となると、招待する相手の地位、重要度にもよりますが、1皿4,50元の高級料理をも注文しますから、1人当たり6,70元にもなります。
ちなみに、結婚披露宴では、1卓(10人)で計算するのが普通でありまして、800元/卓が標準で、豪華版となりますと1000〜1200元となります。

(7)家族でよく利用するレストラン
調査、家族でよく利用するレストラン 全体では「中国料理店」、「中国風ファーストフード」の順で、この二つで6割を超えています。
一部の層を除いて、他の選択肢はみな10%以下となっています。地域別に見ると、北京や上海では「中国料理店」の回答が半数を超えています。

(8)好きな料理の風味
全体で見ますと、「四川料理」が、約35%のダントツであります。
ご当地料理について、四川省の人は極端で、90%以上の人が「四川料理」を支持しています。 調査、好きな中国料理 広東の人は「広東料理」につい6割強、「上海料理」については上海の回答者の半数以下しか好きと答えていません。

(9)興味ある外国料理
よく利用するレストランの項目で、「外国料理」と答えた人は少なく、どの国の料理でも10%以下でした。行くとしたらどの「外国料理」に行くか聞いてみますと、全体では「韓国料理」、「フランス料理」、「イタリア料理」、「日本料理」の順であります。 実際に食べたことのある外国の料理で、最もおいしい、あるいは印象に残った料理は? 
調査、興味のある外国料理 一つだけ答えてもらったところ、全体では「韓国料理」、「日本料理」、「イタリア料理」などの順でありました。
「韓国料理」は北京や遼寧で他の地域よりも比率が高く、「日本料理」は広東で最も多くなっていました。月収層別でも「6000元以上」で「日本料理」が最も多くなっていました。
日本料理は値段が高いのです。だいたい私の感じでは中国料理を1としますと韓国料理が2、それに対して日本料理は3くらいの比率で高いです。

(10)行ったことのある日本料理店
行ったことのある日本料理店 「行ったことがない」と答えたのは3割弱もありますが、利用したことがある人の中では、「寿司(回転寿司)」、「日本風のラーメン屋」、「日本風のカレー屋」などの順であります。
性別で見ると、女性で「寿司(回転寿司)」、「日本風のラーメン屋」と答えた比率が男性よりも高くなっています。
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10.価格比較

これは私が日本に戻って立川の中華街に行って調べた日本の値段を中国での相場と比較したものです。
餃子、小籠包、えび入りトマト蛋炒めの価格比較
まず餃子ですが日本は焼餃子ですが5,6個で400〜500円しますね。それに対して中国は20〜24個入って10元(130〜150円)です。
それから小籠包、日本ではだいたい4個入りで700円から800円するとことを中国では4個入りで10元〜12元(150〜180円)です。
北京ダック、豚の角煮の値段比較 それからえび入りでトマトの入った蛋炒め、これだと一皿1000円近く日本ではしますけれど、中国では量が日本の倍もあって15〜20元(200〜300円)くらいです。
また高級料理の北京ダック、立川では1羽5000円から6000円くらいですが、向こうでは1羽 60〜80元(1000〜1200円)くらいです。
それから先ほど豚の角煮が出てきましたが、日本では800−1000円ですが中国では量が倍くらいあって、15〜20元(200〜300円)くらいです。
これに対して日本料理はどうでしょう?
肉じゃが、焼き魚定食の中国での値段 中国の日本料理店でサーモンの焼き魚なんかを取ると40元(600円)くらいです。
肉じゃがは小さなどんぶりに入っていますが、30〜40元(450円〜600円)くらいです。枝豆でも30元(450円)くらいします。
この値段は一般的な中国人がやっている日本料理屋での値段です。日本料理は中国人にとっては高いです。
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11.餃子にみる食文化の違い

一番日本と違うのは餃子でしょう。「餃子」の読みは「中国語:ジャオズ」、「日本語:ギョーザ」と似ていますが、人々の思い入れは「似て非なるもの」があります。
日本の餃子と中国の餃子 ジャオズは、中国では生活に密着した食材で、各種の祝日では家族揃ってジャオズを作り、食べるのが慣わしになっています。
中国のジャオズは主食、一方日本のギョーザは副食です。
日本ではギョーザは、主食を食べるためのおかず、あるいはお酒のつまみ的な存在ですが、中国のジャオズは、主食の仲間なのです。 したがって、ジャオズは主食であるが故に、皮が厚いのです。
日本のギョーザは、皮が薄くて、パリッと焼き上げたところをガブリと噛み付いて内部から浸み出る汁と一緒に具を味わうもので、あくまでも餡(具)役で、皮は餡を包んでいる補助的な役目であります。
ジャオズは、皮を食わせるためのおかずとしての餡(具)であります。レストランでの一般的なジャオズの注文の仕方は、1皿とか2皿ではなく、1斤(500g)とか半斤のように目方で頼むことが多いのも、主食ゆえんの習慣であります。
また中国ではジャオズは水餃子が基本で、焼くのは中国では冷蔵庫の余り物のジャオズを処理する料理法です。
日本でギョーザといえば焼くのが普通で、水餃子は、特殊な専門店の料理です。また、日本で水餃子と言うと、スープの中に餃子が泳いでいるワンタンのようなものを指す事が多いですが、中国の水餃には、汁はありません。生餃子をお湯の中で数分間茹でてから取り出して、皿に盛り付けるものです。
焼餃子は鍋貼などと言い、極論を言えば、前の日の余り物があるから焼いて食べるという感じで、メインの食材とは認識されていません。
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12.ゲテモノ料理

(1)蛇料理
蛇料理 「ゲテモノ料理」と言えば広東省です。北の方でも屋台などでありますが、堂々と店を構えているのはやはり広州です。
広東省では「四つ足は机以外、空飛ぶものは飛行機以外総て食べる、水の中のものは潜水艦以外はなんでも食べる」との言葉があるとおりで、中でも最もポピュラーなゲテモノ食材は「蛇」です。
蛇は滋養強壮に効果があるとして珍重されているのです。料理法としてはいろいろあるのでしょうが、ごく普通のレストランで出すのは皮をむいてぶつ切りにしたものを鍋に入れて煮た火鍋料理です。
上の写真は、貴州省での蛇の捕獲状況の写真です。近年、乱獲がたたり、数が急減しているため、地方政府が野生保護動物に指定し、捕獲の禁止に乗り出しました。そのうち「幻の珍味」と言われる食材となってしまうかも知れません。

(2)猫の水炊き 猫料理 これは私は食べたことはありませんが、生きた猫をそのまま熱湯で煮込む、その名も「水煮活猫」という広東の名物料理店があります。
厨房から猫の悲鳴が聞こえてくるので、客は恐れをなし、寄付かない、と長沙のニュースサイト「紅ネット」が伝えています。
調理法は、まず生きた猫の頭を棒で殴り、瀕死の状態にさせます。次に、その猫を熱湯で煮込んだ後、毛と皮を剥ぎ、最後にぶつ切りにしてスープに仕上げれば出来上がりです。
広東省では「滋養強壮」、「精力増進」に効き目があるといわれて、人気メニューの1つとなっています。

(3)ねずみの燻製
ねずみ料理 ネズミ料理はけっこう一般的です。
広東省仏山市のあるスーパーで「干しネズミ」を販売していて、大いに売れているそうです。売場に並べられた「干しネズミ」は体長約150センチ位で、値段は1斤当たり28元だそうです。
店員によりますと、蒸して食べるとおいしいとかで、1人で200元相当を買って行った客もいるそうです。
干しネズミは福建省三明市寧化県の野ネズミから作られたものが最高で、寧化県の特産品になっているとのこと。寧化県の農民、張運輝さんは農閑期になると、「野ネズミ」捕りに大忙しだそうで、田畑で、農作物を荒らす野ネズミ退治になるし、副収入にもなるので、一石二鳥で、張さんらは文字通り「猫の手も借りたい」ほどの忙しさだそうです。
「干しネズミ」は数百年も昔から作られており、豚肉や竹の子などと炒めたものは、酒のさかなに最高だと言います。

(4)公衆の面前で犬を撲殺
犬料理 山西省渾源市で、散歩中の市民の前で、男性が連れていた犬を刀のようなもので殺したとして現地で批判が沸き起こっている、と山西新聞網が伝えています。
非難する市民数人に対して、男性は「こうやって殺した犬の肉はうまい」と言い放ったとのことです。
同市は犬肉を提供するレストランが多いことで有名で、彼の男性もその関係者とのことです。同紙記者が他の レストラン数軒に問い合わせたところ、いずれも「このような残酷な方法で犬を殺すことはない」との回答であったそうです。
わたしがいた工場でも従業員が迷い犬を飼い始めたので、衛生上良くないので飼うのをやめろと強くいいましたら、その犬をぶっ殺して従業員の宿舎で料理して食べてしまうのです。保健所に持って行くなんて悠長なことはやらないのには驚きました。

(5)虫のフルコース
虫料理 湖南省長沙市にオープンしたばかりのレストラン「緑色経典」では、「全虫宴」なる虫づくしのフルコース料理が出るそうです。
このレストランでは、蚕やミツバチなどのさなぎを調理し、前菜からスープ、デザートの10品が用意されていると言います。
招待客の1人、湖南省昆虫協会理事長は、中国では、諸外国のように昆虫を貴重な蛋白資源として有効活用するほど普及していない。米国ではすでに100種以上の昆虫を蛋白源として開発しているし、ドイツ・英国では10種以上の昆虫ドリンクが開発されており、家庭料理として食卓に上がる国もあると例をあげて説明しています。

(6)鶏の足
鶏の足を食べる 華南地方では、食卓のお通しとして、鶏の足が出ます。コラーゲンが豊富でおいしいと言いますが、私はいつもパスしています。
私のいた会社では従業員を日本に研修にある期間派遣するのですが、彼らは日本では鶏の足がただでもらえて日本は素晴らしいと言っていましたね。
写真は、水かきがついていることから判るようにアヒルの足で、これはお通しではなく、立派な(?)メニューにある高級料理です。
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13.食事のマナー

横浜の中華街のマナー専門家が提唱する中華料理のマナーというのがあります。先生方の言うマナーは下記のようなものです。
日本の先生方が教える中華料理マナー
*ナプキンは主賓が着席してから、二つ折りにしてひざの上に
*食事の開始は主賓が手をつけてから
*テーブルの廻し方は時計回りに
*箸は縦向きに、箸置きの上に
*碗、皿は持ち上げて食べない
*スープノはれんげを使って、碗はテーブルの上に
*肉まんは両手で割って、口に運ぶ
*麺類はれんげで受けながら

ところが政府の高官が中南海で外国賓客をおもてなしする際はいざ知らず、私たちが利用するレストランでは日本の先生方が提唱する食事マナーは必要ないようで、むしろ、世界の中華思想に培われた文明はどこに行ってしまったのかと思えるほどです。
よく言われている言葉に「中国の食卓ではマナーはいらない」というのがあります。わたしの感じたマナーの悪さを掲げてみました。

*大声で、絶え間なく話す
*テーブルへの料理は隙間なく、積み重ねる
*ライスの盛付けは「てんこ盛り」
*皿、碗などの食器はかけたものでも平気
*オーダーの間違いを客に押し付ける
*客の目の前で支払われた紙幣を鑑定する
*本来、丸テーブルでは主賓席はない
*客同士大声で、絶え間なく話す
*食べかすをテーブルの上に吐き出し、山と積む

(1)中国人自ら認める悪しき習慣
中国の人々に是非改めて欲しいと思う行動に、所構わず大声で話すことがあります。
レストランでも食事中、あちこちのテーブルで、わめきあうような談笑が始まります。別にアルコールが入っているわけではなく、只の食事です。このような状況の主役を演じるのは大抵男性です。
調査、改善したいマナー 右図は上海「新秦調査」の調査結果でありますが、中国人が是非改善しなくてはと思っている行動(悪習)を並べたものです。
面白いのは、外国人の見方と違う点であります。
外国人は大声で話しするのをやめて欲しいと思っていますが、中国の人々は、公衆の面前で大声を出すのはマナー違反とは思っていないようです。

(2)テーブルは料理の山
1テーブルに少人数の場合は、注文数が少ないので、あまり問題になりませんが、大人数の場合は回転テーブルの上は料理で山積みとなります。
テーブルの上は料理の山 これは料理の出す順番、タイミングなど一切お構いなしが招く結果であります。

(3)テーブルの上は汚い
食事が始まり、暫くすると、テーブルの上は食べ掛けのお皿や、吐き出した食べかすで、見るも無残な状況に変わります。慣れるまでは、食欲減退もいいところです。 食べかすをテーブルの上に出すことについては、店側もやかましく言わず、そのためにテーブルクロスがり、お客が退席後、ホテルのベッドメーキングよろしく、汚れ物をテーブルクロスに包み込み、片付けます。
また、食べかすが多く出るのは料理法の問題で、たとえば、鶏肉料理の場合、骨のついたままぶつ切にして料理するので、肉片をそのまま口に入れ、骨を口から出さざるを得ないのです。

(4)取り皿の取り違い
取り椀とカス入れ            中国料理には取り碗(皿)が必需品ですが、日本人旅行者は碗と皿を取り違えているのを良く見かけます。
正しいマナーかどうかは知りませんが、一般の中国の人々の食事のとり方は、お皿は「食べかす入れ」で、お碗の方が料理を小分けして取る食器なのです。
これを反対にし、お皿に料理を取り、サービス嬢が「食べかす」と思い込み、持っていかれそうになり、あわてて取り返している日本人の旅行者を時々見かけます。

(5)ナプキンのつけ方、箸の置き方
ナプキンと箸の置き方 日本の先生方は、ナプキンは二つ折りにして、膝の上におくと教えています、実際の中国では、客が席に着く、ウエイトレスがナプキンをセットしてくれます。
その方法は写真のように、角部をテーブルの上に出し、それをお皿で押さえるのが普通のようです。
箸は先生方の言付けを守り、縦に置いてくれます。

(6)席順
中国は儒教の国で、解放前は、席順には厳格な決まりがありました。
たとえば、宴会用のテーブルの八仙卓では、左図のようにメインゲストは上座で、ホストは下座に対面式に着席するのがルールでした。
中国料理の席順
解放後、全員、上下関係はなく平等であるとの精神から、丸テーブルが一般化し、上座・下座の区分をなくりました。
それが、いつの頃からか、丸テーブルにも上座が設けられ、入り口から最も遠い席を、上座とするようになりました。
上図でもお分かりのように、友達同士での食事はともかく、会社関係での食事は、主賓だけは上座に着いてもらうという慣わしが定着しました。

(7)中華レストランには仕切りがない
 中国レストランのホール(大食堂)には仕切りがありません。
ですから、どこが上席かと言いますと、ホールの舞台側(壁・床が全体に紅で統一されており、壁には大きな鳳凰の、及び双喜文が掛かっている)に面した席、あるいは通路から遠い席を上席としているようです。

(8)ご飯の盛り付け
てんこ盛りのご飯 日本式に料理をおかずにご飯を食べたい時は、サービス員にその旨を言い、持ってきて貰います。ところが、出てくるご飯は、小振りの碗にてんこ盛りにしてあります。
丁度日本の葬礼で仏前にお供えするご飯のようです。さすがに箸を突き立てて持っては来ませんが。

(9)おしぼりとティッシュ
有料のティッシュ 高級レストランでは、最初にお絞りが出ますし、途中、サービス員に言えば、お絞りのおかわりOKです。
中級以下のレストランでは、お絞りではなくティッシュペーパーが、1卓に2個程度出ます。ただし、これは有料です。
1個1元位です。有料のティッシュですが、ちゃっかりと言うべきか、厚かましくと言うべきか、お店の広告が入っています。
お店で出すティッシュは2つ折になっています。表には、中央に大きくお店の名前が、裏表紙には所在地の地図が、中にはずらりと営業品目が印刷されています。
ティッシュペーパーはただで貰えるものと思っているのは日本人だけかもしれません。

(10)産地偽装料理
福建炒飯 産地偽装といっても、食材の話ではなく、料理のネーミングの問題です。
炒飯と言えば楊州炒飯が有名で、どの地方、どのレストランでもメニューに楊州炒飯があります。楊州炒飯は名の通り、長江下流の楊州で発達し、現在でも正式なコックには楊州で修行した者がいるくらい正統派の炒飯です。
華南地区で、楊州炒飯と同じくらい名が通っている炒飯に福建炒飯があります。福建炒飯の特徴は、普通の炒飯に具とあんをかけ、その口当たりは、丁度、日本の中華丼のような炒飯です。
ところが不思議なことに本場福建ではこのような炒飯はメニューにありません。私は福建地方には何度も行きましたが、どのレストランにもありませんし、お店の人もそんな料理は知らないと言います。

(11)オーダーミス
中国のレストランではオーダーミスが度々発生します。
ウエイトレスの人数が少なく、忙しく走り回っているわけではないのですが、何故かオーダーミス、注文忘れが良く起こります。
注文と違った料理が出てきた場合、客側から「これは注文した料理と違う」と言って返そうとしても、なかなか承知してくれません。
自分の間違いと知っても引き下がらず、「この料理はお客さんの注文した料理よりおいしい」とか、「今から調理しなおすと時間が掛かる」とか言って、何とか間違えた料理を取ってもらおうと客を説得に掛かります。その理由は、オーダーミスで料理が無駄になった場合、その料理代はサービス員の負担となるからです。

(12)ありがとうのサイン
中国では特に広東地区からはじまりいまや全国的に行われているサインです。
中国ではおしゃべりしながら楽しく食事をするというのが原則なので、ウェイトレスなどがお茶をついでくれたりして「ありがとう」というと話が中断されますので、代わりに指先でテーブルをとんとん叩くしぐさをします。
右手でやれと言われます。これはありがという意味です。
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14.衛生問題

食器をお茶で洗う 華南地方では、レストランでの食事の前に、お客自身が、出された食器をお茶で洗うという珍しい行為が一般化しています。
熱いお茶を碗に注ぎ、まず、れんげを碗に漬け、洗い、次にれんげでお茶をすくい、箸に掛けて洗います。次に、湯飲み碗をお茶の中に漬け、水車のように廻し、茶碗の内外を洗います。お皿は殻入れですから洗う必要がありません。使い終わったお茶はテ―ブルに用意されているボールに捨て、洗浄作業は終わりです。
日本の レストランでこんなことをすれば、つまみ出されるのが落ちでしょうが。
華南地方でも1流レストランではこのようなことはありません、また北京・上海のレストランは気取っていますので、ありません。
しかし、衛生局の定期的に実施する衛生検査の結果を見てください。客側は、健康自衛手段としては当然の行為と言えるでしょう。
調査、大型飲食店、中小飲食店の衛生状態 表は蘇州市での衛生検査結果です。
この表で70点以上は合格、60点代は合格ではあるが監視が必要である、であり60点以下は不合格であります。さすがに大型店は22店中、不合格は2店だけですが、中小店では32店中不合格店は13店、要監視店が2点もあります。
この時行われた日本料理店での結果は、17店中不合格は11店、その内0点が6店もありました。要監視店は3店で、合格店はわずか3店だけなのです。
検査基準は、日本の保険所の衛生検査よりずっと甘いと思うのですが。
こんな状態のところ(特に日本料理店)で、毎日食事しているのですから、日本人駐在員には免疫ができる筈です。私などはそれに加え、必ずアルコールで消毒というより、アルコールづけで殺菌していますから、今までもっているのではないかと思っています。
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15.清算

(1)誰が勘定をもつか
さて楽しかった食事が終わって誰が勘定を払うかです。 
先ずは誰が今日の勘定を持ってくれるのか、老板(旦那さんの意味で、食事の席では勘定をもってくれる人をいう)を決めます。
調査、食事の勘定負担 右の図が参考になるのではと思いますが。食事の場面を親しい友人同士の場合と、会社の帰りに職場の人たちと食事をする場合とに分けて考えてみました。
友人同士の場合は「割り勘」、「回り持ち(今回はA君、次回はB君という感じ)が多く、「おごったり、おごられたり」の関係はごく少数派です。
会社関係では、「割り勘」がぐんと少なくなり、3者並ぶ形となっている。50歳代では「おごり」が多くなっていて、これらの傾向は日本での傾向と同じでしょう。

(2)チップ
さて、勘定ですが、黒いスーツでネクタイをつけたサービス員に声をかけ、勘定をしてもらいます。
サービス員の制服 中国のレストランでは職位と職務がきっちりしていまして、お客さんにも分かるように制服の色で区分しています。
たとえば、黒スーツは現場マネージャー注文受け、勘定の係りです。
赤色のベストはテーブル係りで、運搬係りが運んで着た料理をテーブルに配膳したり、お茶、ビールなどを注ぐサービス係りです。
緑色のベストを着たサービス員は料理を厨房からテーブルに運び、食事を終わったテーブルの掃除係りです。
清算することを香港・華南地方では「買単(マイダン)」と言いますが、最近では、この「買単」が全国的に通用するようになりました。チップは必要ありません、チップを置きたい人はつり銭の硬貨を残す程度でOKでしょう。

(3)偽札検定
偽札風景と偽札検定機  サービス員が清算書を持ってきたら、清算書の内容が間違いないかどうか厳密にチェックします。注文してない料理が勘定されていたり、ひどいときには、よそのテーブルと間違っていることも間々ありますから。
お金を払ったら、サービス員はその場で、お札を1枚1枚手に取り、手触りをチェックしたり、隠し模様を透かし見たりし、偽札のチェックをします。お客にとっては、あまり気分の良い気分ではありませんが、仕方がありません。
サービス員のチェックで引っかかりますと、そのお札をカウンターに持って行き、偽札検定機にかけ検定します。
もし偽札であっても、大量に行使するなど悪質でない限り、公安に通報されることはなく、受取を拒否されるだけです。
偽札検定機は、レストラン、スーパーなど現金を扱うところでは必需品で、雑貨屋など小さな商店では、この写真ほど精密なものではありませんが、簡易検定機を備えています。
ここまで厳重にするのは、それだけ偽札が出回っていて、もし、偽札を掴まされた場合、サ−ビス員の責任で、その分を弁償する必要があります。
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16.温家宝首相が語る中国料理の秘訣

料理を語る温家宝首相 09年4月、温家宝首相は、視察で一般家庭を訪れた際、「あっさりと、瑞々しく、温かく」という中華料理の秘訣を伝授したそうです。
あっさりとは油と塩をひかえること。近年、中国では肥満が急増し、高血圧も年々増加の一途をたどっています。高い塩分と油脂分は高血圧を引き起こす危険性が高く、塩や醤油、漬け物といった塩分の高い食べ物を少なく摂取することが大事です。
瑞々しくとは水分の多い食事をとること。お粥は水分が90%以上だが、米飯は70%前後、小麦粉を使った中国の伝統的な主食「饅頭」は55%と水分が少なく、水分の多い食事をとるほうがカロリーが少なく健康的です。瑞々しい食べ物また、食事の前や最中に十分な水分をとることも肥満の予防に効果的です。
そして、温かくとは適度な温かさの食事をとることです。温かい料理は胃腸にやさしく、中国では古くから温かい料理が好まれています。熱すぎる料理は食道の炎症を招きやすく、冷たい料理は消化されにくいといわれています。
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17.コース料理、料理の順番

コース料理、左より出てくる順番
中国にもコース料理があるのかどうか知りませんが、少くとも私はメニューに載っているのを見たことはありません。
総て1品料理で、自分で冷盤(前菜)から点心(デザート)まで自分で選びます。
注文の順番の参考に、横浜中華街・某北京料理店のコースをお借りし、正式なディナーとしての料理選び(中国で点菜といいます)を下に書いてみました。
(1)冷盤【冷たい前菜】・オードブルにあたるもの。蒸しあわびくらげ、焼き豚など。
(2)熱炒【温かい前菜】・揚げ物、炒め物、味、素材ともいろいろあります。
(3)大件【主菜】・コースの中心料理。鴨、干しなまこなど高級珍味が主である。おめでたい席では鯉のまる揚げ等がだされる。
(4)湯菜【スープ】・ふかひれなどのスープ。濃厚な料理の口直し。
(5)点心【デザート】・麺類、炒飯は点心に入る。最後に本来のデザート、杏仁豆腐、果物と続く。
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18.食品の安全

詳しいことは、次回7月3日の中国製品の品質の信頼性でご説明しますが、07年の毒餃子事件、08年のメラミン混入粉ミルク以来、「食の安全性」は少しは向上したのでしょうか、日本ならまあこういうことは内緒でやりますね。
ところが向こうは構造的な問題です。政府がからんでいることもありますし、添加物メーカーが堂々と宣伝して勧めているケースもあります。以下に検証してみます

(1)過去のメディア上を騒がせた食品安全性事件

◆07年
*ケンタッキーフライドチキンの揚げ油
ケンタッキーフライドチキンがケイ酸マグネシウムの粉末を揚げ油に混入していました。添加の目的は「油の使用期限を10日以上延ばすため」で、咸陽市、楡林市、西安市、広州市などのKFCで広く使用されていました。これはあるところがやっているのではなくて全国の市で行われていたものでした。

*インスタントラーメンで中毒死
モンゴルのウランバートルで、「中国製インスタントラーメンを食べた学生二人が死亡」。この即席麺は、排水溝に溜まった油を再利用して麺を揚げた粗悪なもので、現地では“毒方便面”と言われ、以前から発癌性や末梢神経系への悪影響が指摘されていたものです。

*段ボール肉饅
北京市が7月に行った検査で、朝陽区の露店で段ボール片入りの肉まんが販売されていました。段ボール片6に対して豚肉4の割合で製造し、しかも肉は病死した豚の肉であったと大騒ぎになりました。しかし、これは北京テレビのやらせ報道でありました。

講座風景
*ペットフード
アメリカで、中国産原料を用いたペットフードを食べさせた犬や猫などが数百匹が死ぬ事件が起こりました。これはメラミンと、メラミン合成時の副成品であるシアヌル酸が尿中で反応し生成した結晶が、腎不全を引き起こしたものです。メラミンはペットフード中のタンパク含有量を多く見せかけるために混入させたものです。

*歯磨き粉
パナマで、中国製の歯磨き粉からジエチレングリコールが検出され、アメリカFDAの調査の結果、アメリカ国内で流通している多くの中国製歯磨き粉からジエチレングリコールが使用されていることが判明。FDAは15製品すべてについて使用禁止の警告を発しました。

*咳止めシロップ
パナマで咳止めシロップを飲んだ人が、前年から07年にかけて365名も死亡しました。このシロップは原料となる薬品は中国から輸入したもので、歯磨き粉の場合と同様グリセリンと称してジエチレングリコールを混入させていたものです。

*即席面で死亡事故
雲南省で12月、地元の小学生4人が即席面を食べた直後に死亡し、同省公安当局は、4人が食べた豚の脂身の加工食品に付着した殺鼠剤による中毒死であったと発表しました。死亡した4人のうちの1人が家から豚の脂身の加工食品を持ち出す際、殺鼠剤が付着したビニール袋に入れ、この肉を友達と分けあったためとか。

◆08年
*中国製冷凍餃子中毒事件
1月、中国の天洋食品が製造、日本生活協同組合連合会が販売した冷凍餃子を食べた千葉市、市川市、高砂市の3家族計10人が下痢や嘔吐などの中毒症状を訴えました。餃子を鑑定した結果、メタミドホス検出されました。市川市の家族が食べて吐き出した餃子の皮から3580ppm、具から3160ppmのメタミドホスが検出され、これは検疫基準を大幅に上回り、数個食べただけで死に至るある量でありました。
8月、事件発覚後、回収された天洋食品製の餃子がそのまま市場に流通し、それを食べた中国人が中毒症状を起こしていたと中国メディアが報道しました。

*冷凍かつ・肉饅に殺虫剤
ユーコープが販売した中国製「冷凍かつ」のアスパラから有機リン系殺虫剤ホレートが検出、同時に中国製「肉饅」からはメタミドホスが検出されました。ホレートはメタミドホスより毒性が強い化学薬品です。

*中国産鶏肉の加工品に抗菌剤
5月、検疫で、中国産鶏肉を使ったチキンカツ、生姜焼き用の鶏肉から、基準値以上の化学物質フラルタドンが検出されました。

*汚染粉ミルク
9月、中国全土で乳幼児が腎臓結石で6人が死亡、29万人が被害を受ける大事件が発生しました。メラミンで汚染された粉ミルクを飲んだためで、粉ミルクは河北省石家荘市の「三鹿集団」によって製造されたものあります。
酪農家やブローカー、粉ミルクメーカーが金もうけに走るあまり安全性をなおざりにし、行政はそれを黙認していたためで、事件は偶発的なものではなく構造的な問題があります。
09年1月、石家荘市の中級人民法院で、酪農業者ら2人に死刑を、三鹿集団の元会長田文華に無期懲役の判決がでました。

*冷凍野菜(いんげん)
10月、イトーヨーカドーで販売した中国製冷凍食品「いんげん」からジクロルボスが検出されました。 検出量は、最大で6900ppm(日本の食品安全基準は0.2ppmでおよそ34500倍)。 購入した主婦は、調理後、味見の際に舌に痺れを感じ、すぐに吐き出したので、念のため、病院に入院しましたが大事には至りませんでした。検出量が残留農薬とは考えられないほど大きく、原液を混入した物と推定されます。

*鶏肉、鶏卵でメラミン検出
10月、中国から輸入の乾燥卵からメラミンが検出されました。飼料にメラミンが混入したことが原因。なた、兵庫県では輸入フライドチキンからメラミンが検出されています。

◆09年1〜3月
*豚肉
豚肉風景 家畜の屠殺は公安部から屠畜許可証を取得し、指定の施設・屠畜場のみでの屠殺・処理が許可されます。しかし実際は、許可証の転売・偽造、違法施設で処理された肉が大半で、中には病死した個体の食肉を販売したり、重量水増しのために注水した食肉を販売するなどの行為が横行しています。

*豚肉押収
1月、商務部市場運行調節課は、12月中旬からの約1ヶ月の間に未認可の豚食肉処理施設6396か所を摘発し、処理された豚肉1944トンを押収、うち865トンが病死した豚を処理したものでありました。

*病死豚の肉が流通
1月、病死したブタが食肉として、広州市の食肉販売店や屋台のほか、レストラン、大衆食堂などに流通していました。価格は通常1頭当たり11600〜2500元に対し、わずか50〜200元程度で、すでに1年以上にわたり取り引きされていたとのこと。

*豚肉が腐っている
1月、広東省茂名市の中学校で、生徒たちが学食の豚肉に異臭を感じたことを発端に、食堂を破壊するなど大規模な抗議行動に発展しました。
生徒らが食堂に説明を求めたところ、「もう1カ月も前からお前らは腐った肉を食べている」と言い返されたことから混乱が拡大したもので、食堂のオーナーは学校幹部の親戚で、不正なルートで入手した肉を使っていたためとのことです。

*「痩肉精飼育」豚肉
2月、広州市の食品市場で購入した豚肉を食べた市民計70人が、手足の震えや発熱などの食中毒症状を訴え、一部が病院に搬送、入院しました。豚肉からは塩酸クレンブテノールが検出されました。塩酸クレンブテノールは中国語で「痩肉精」と呼ばれ、飼料に混ぜて食べさせると豚肉の脂肪が減り、高く売れるとされており、過去にも全国各地で混入による食中毒事件がたびたび起きています。

*鳥インフルエンザ肉
2月、江蘇省で、鳥インフルエンザH5N1型ウイルスにより、ニワトリ約120万羽が死にましたが、当局がこの事実を知りながら隠ぺいし、業者は感染したニワトリの処分をのがれ、上海市やほかの省で販売されていました。

*饅頭
饅頭 3月、西安市で販売されている饅頭に、見た目や風味をよくするために、ジクロルボスなどの有毒物質が加えられていることが発覚しました。
西安市のある饅頭店の主人は、「白くきれいに見せるため、漂白剤や改良剤、色素、その他様々な添加物を加える」と、おいしそうな饅頭の秘密を明らかしました。さらに「ジクロルボスを加えるのは、風味を良くするため」と説明し、饅頭に添加物を加える方法は、添加物のメーカーが「丁寧に指導」してくれるとのことです。
政府の検査部門では「生産拠点が多すぎ、すべては検査できない」と、饅頭への有害物質の添加はほとんど野放し状態になっていることを認めています。
*茅台酒
1月、ニセの茅台酒を製造している鄭州市の拠点が摘発を受けましたが、その際、多量のジクロルボスが見つかり、調味料として使われていた可能性が浮上しています。
こういうジクロルボスの数多くの食品からの検出を見ると、どうもこれは調味料として一般的に使われていて、このまえの輸入餃子事件では量を間違えて添加してしまったのではなかったのかと私などは思っています。

*白酒
3月、湖北省宜昌市で“ニセ白酒”を飲んだ村民が死亡する事件が相次いでいます。公安製品品質管理部門が酒を調べたところ、死亡した村民が飲んだものには多量のメタノールが含まれていました。

*人工赤味肉
豚の飼育風景 3月、多くの養豚業者が豚肉の脂身を減らすためにラクトパミンを飼料に混入させていることが発覚しました。ラクトパミンは塩酸クレンブテロールとともに中国では「痩肉精」(痩肉とは中国語で赤身肉)と呼ばれていて、いずれも人体に悪影響を及ぼすものとして使用を禁止されています。
ラクトパミンは10日前後使用を控えると豚の体外に排出され、検出が不可能になります。養豚関係者は、「痩肉精」の使用は地方政府・公安の暗黙の了解となっていると暴露しています。

*小麦粉
小麦粉 3月、中国で小麦粉を白く見せるために添加される「増白剤」の使用禁止に向けた動きが、再び活発化しています。  小麦粉を白く見せるために過酸化ベンゾイルや過酸化カルシウムが「増白剤」として添加されていますが、使用禁止の声が挙がったのは01年で、小麦粉業界の大手65社が連名で関連部門に呼び掛けましたが、禁止には至りませんでした。国家糧食局が中国衛生部に対し、04年から4度も使用禁止を訴えているという経緯があります。

*調味料
3月、中国消費者協会は、「鶏由来成分を含まないチキン・エキスなどが出回っている。購入の際には成分表を見、注意してほしい」と呼びかけています。
鳥インフルエンザの発生で製品の売れ行きが落ち込んだため、「わが社のチキン・エキスには、鶏成分が含まれておりません」などと珍妙な発表するメーカーもあります。市販のチキン・エキス、ビーフ・エキス、クリーム・エキスには、鶏、牛、牛乳由来の成分をまったく含んでいなくて、ほとんど食塩とでん粉だけのものも 販売されています。
こういう09年になってからの記事を見てもあまり反省されているようには見えないですね。

(2)農薬まみれの野菜
農薬散布風景 09年4月、香港のグリーンピース活動をしている人たちが、北京市、上海市、広州市のウォールマート等主要スーパーマーケットで販売されている野菜や果物を検査したところ、ほとんどの商品に複数の農薬が残留していることが分かりました。
彼らのコメントとしてはこれらの商品を食している市民は「農薬のカクテル」を毎日1杯飲んでいるような状態であるという言い方をしています。
大型スーパーマーケット風景 3都市のウォルマートなど有名スーパーで45品目を検査したところ、40品目から残留農薬が検出され、うち25品目からは5種類以上、5品目からは10種類以上の残留農薬が検出されました。また、9品目からは発がん性が高く、生殖機能などに影響を与える恐れがあるため、WHOが毒性が高いと認定している5種類の農薬が検出されるなど、スーパーで販売されている野菜や果物が複合的に汚染されている実態が明らかになりました。
 中国農業大学食品学院の姜微波教授は、農薬が残留している、いないにかかわらず、正しい洗い方が必要だと話し、ぬるま湯に一時間くらいひたした後に水で洗い流すことを勧めています。それが大変なら洗剤を使えと言っています。 洗剤swトマトを洗う 中国では、残留農薬を除去するための最も一般的かつ簡単な対策は流水に浸けることですが、短時間では効果が見込めず、1時間以上は浸ける必要があります。
流水では時間がかかるし、農薬が洗い流せるのか不安という人が使うのが台所用洗剤です。
販売されているほとんどの食器用洗剤には、用途欄に野菜、果物洗いと記載されています。

本日はご清聴いただき、まことに有難うございました。


文責:塩崎哲也
会場写真撮影:橋本 曜
HTML制作:臼井良雄


本文はここまでです


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