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平成22年5月14日
神田雑学大学定例講座N0506


賭け事に 必勝法はあるか  堀江 一啓


目次
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メニューの先頭です 講師プロフィール
1.はじめに
2.私がギャンブル好きになった訳
3.賭けに勝つための私の考え
4.勝ちの定義
5.必勝法
6.投資の話し



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講師プロフィール

堀江一啓講師 生まれ:1934年東京都
学歴: 慶應義塾大学経済学部
職歴: 1956年財閥系化学会社入社
     1980年外資系企業に転職。
     2000年退社し現在は旅行と勝負事が趣味

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1.はじめに

これからの私の話しはかなり偏見と独断に満ちております。
こういうふうにしたらというご提案も申し上げますが、それで「堀江の言う通りやってよかった」ということもあるでしょうし、「堀江の言う通りやったら駄目だったよ」ということもあると思うのです。
良かったというかたは、私に菓子折りくらい送ってくださいね。(笑い)
駄目だったと言う方には、私は一切補償いたしません。(笑い)

ここでひとつクイズを出したいと思います。
「この中にお子様がお二人いらっしゃる方はいらっしゃいますか?」
(挙手する人、10人弱)
「大勢いらっしゃいますね。ではあなた、女のお子様はいらっしゃいますか?」
「はい います」
「いらっしゃる。ではもう一人のお子様は男でしょう。当たりましたか?」
「当たりました」
これはバーなんかで試みて、「当たったら一杯おごってくれよ、当たらなかったら俺がおごるから」と言ってやると大体2対1の確率で勝ちます。
種明かしをしましょう。この話もギャンブルと同じで全て確率と決断がキーです。外れることもあるが当たることもある。出来るだけ当たる確率が高いものを選ぶというのがコツなのです。
この話の場合2人お子さんがいる場合の可能性の全ては下記の4通りの組み合わせです。
●男と男 ●男と女 ●女と男 ●女と女
「女のお子さんがいらっしゃいますか?」の「ハイ」と答えられた場合には●男と男の組み合わせのケースはありません。そうなると全く同じ確率で●男と女 ●女と男 ●女と女 のどれかなのです。
するともう一人が女である確率は三分の一でしょう。もう一人が男である確率は三分の二です。ですから「じゃーもう一人の方は男でしょう」というと当る確率が倍あるのです。
しかしそれでも外れる場合は三分の一の確率であります。

このように結果は常に確定していないというのが賭けなんです。ですから人生なんて賭けに満ち満ちているとも言えますね。
例えば就職先をどこにするか?自分で商売をやって良かったか悪かったか?結果に満足する方も不満な方もあるんでしょうが、それはやり直しがききません。他の道を進んだ方が良かったかもしれないし、良くなかったかもしれません。
人生において賭けは多いんですけれど、それは結果がはっきりしない賭けなんです。
一方投資やギャンブルは結果がはっきり出る賭けです。日本の人はどちらかというと結果がずばっと出るのは好きではないですね。なんとなくあいまいにしておきたいと言う方が』多いのです。
ですがギャンブルの好きな方にはそれをはっきりさせたいと言う人間が多いのです。
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2.私がギャンブル好きになった訳

始めに私がそんなにもギャンブルや投資にのめり込んだいきさつを話してほしいと言われておりますので、最初にその話をします。
実は私は生まれたときからそういう環境に取り囲まれていたのです。ですからごく自然にそういう世界に入って行きました。
と言っても私の家系はその筋の者ではありませんで、私の父は銀行員でした。麻雀が大好きでして、毎日曜日銀行の仲間を呼んできて私の家で麻雀をやっておりました。
熱演する堀江講師 それを見ていると面白くてしょうがないんです。私は朝から晩まで見ても飽きず、小学校1年生の時はもう自分で麻雀が出来ました。
一家も皆ギャンブル好きでした。伯父の一人は軍人でしたが、私の家で自分の子供や私の父を集めて現金を賭けてポーカーをやっていました。私は流石に入れて貰えませんでしたが、見ていると面白いものですから、いつも見ていました。
もう一人の伯父は学者でしたが、これまたギャンブルが大好きでして、私の父とよく競馬場に通っていました。
もう一人伯父がいまして、この人は財界でも有名な存在の人でしたが、紳士録の趣味の欄に堂々と競馬と書いてありました。
ですから我が家では、ギャンブルにはあまり罪悪感が無くて、自然に入っていったということです。

そんな英才教育(笑い)を受けたせいか、自慢ではないですが、私のギャンブルの成績は非常に良かったんです。
自分はそれが当たり前だと思っていたんですが、他人から見るとずいぶんうらやましいことだということらしいのです。
麻雀は社会人として入社して退職するときまで30年間くらいで、月々の清算で、入社した時と退職する時の2回しか負けたことが無いのです。
それからパチンコも今はやりませんが、学生時代はあちこちで断られました。
しかしいい成績をあげてきましたが、ではそれで蔵が建つかと言うとそんなことはないのです。
ギャンブルとか投資は多少有利なものがあっても大きく勝つためにはそれなりの資本が必要です。
リスクのあるものに大きく賭けるわけにはいきませんから。
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3.賭けに勝つための私の考え

そんなわけで数々の成功、そしていくつかの失敗、それらの経験を踏まえ得られました結論を―言で申しますと、「人の行く裏に道あり花の山」」という古くからある株式市場の格言に行き着きます。
つまり人に付いて行くのではなく、自分で考え、自分の責任で行動するということです。
よく雑誌とかで過去の株価のグラフを持ち出してその傾向を分析し、これから値上がりするとか、値下がりするとか、予想している人がいます。
これを今は、テク二カルアナリストとかいって、結構、もてはやされています。
やれ、25日移動平均線とか、グラフ上の雲がどうとか、分かったようなことを言う人が多いです。これは私に言わせると全部嘘です。 チャートで株価の先行きが分かるんだったらみんなお金持ちになっています。彼らは決して自分の予想に対して責任を持つことはありません。みないい加減なのです。
ですが大部分の人はそれに頼るのです。人のすることを真似したり、評論家のいう事を信じて行動しますと、概ね失敗いたします。

私は投資とかギャンブルに必勝法はあるという考えです。
そんなこと言うのならこんなところでしゃべっていないで儲ければいいじゃないかという方は、ギャンブルに向いています。(笑い)疑いの視点を忘れていないからです。
逆にそんなうまい話があるんだったら、教えてください。私が真似してやりますという方はギャンブルに向いていません。自分でお考えにならない方ですからね。

お手元に配布した資料を見てください。これは私の銀行預金通帳の写しです。インターネットで馬券を買いますと、特定の通帳、口座を作らなくてはいけないんです。ですからこの記録は全て私と日本中央競馬会の取引の全てです。時系列になっていて途中抜けているところもありません。
中央競馬会との売買記録銀行通帳
最初に5万円入金されています。それが最終的には76万2000円のプラスということになっています。これが私の成績です。
年をとって仕事も引退していますので馬券は楽しみでしかやっていません。バブルの頃はこの3桁くらい違う金額をやっていましたがね。
同じことなんです。幾ら沢山賭けたって蔵が建つわけではないし、少ない額でも面白さは一緒なんです。
良く見ていただきますとプラスになったりマイナスになったりしています。これはギャンブルにおいて基本的な事なんです。

2年間で約40万円くらい馬券を買っているわけです。中央競馬会がその2割5分を天引きします。40万円買ったということは、10万円はすでに負けていることになります。ですから当初の5万円の入金がとっくにゼロになっていていいわけなんですが、私は最後の穴を当てて73万1620円が入る前で3万7888円黒字が残っておりました。
この時点では負けていたのです。それには理由があります。私は全てのレース、この2年間で500レースくらいでしたが、それにある種類の馬券を100円づつずっと買い続けて来たのです。
これがあまり外れ続けるので嫌になったのです。これは3連単という買い方をしていたのです。これは1着と2着と3着を当てるのです。
確率が低い分配当が非常に高いのです。馬が10頭出ていれば3連単には1000通りの組み合わせが出来てしまいます。殆どの人はその番号を選ぶ時なにか自分の好きな根拠のある数字を選びます。逆に言えば根拠のない数字の組み合わせは売れないと言うことです。
私は競馬では最も軽蔑される出目という買い方、予想は一切しないで番号だけで買うことにして、それを毎回100円買っていました。予想しますと色々な情報で惑わされますので面倒くさい。それで全く意味不明の番号だけで選ぶことにしました。3連単ですから番号を3つ選ばなくてはいけません。それで考えました。

どうせ番号だけで選ぶのだから他人が選ばない番号にしようと思いました。それは4番、9番ですね。もう一つは6番です。これには統計が出ています。私は4番6番9番の3連単を買い続けました。300レース目になった時までかすりもしないんです。3連複だとおしいなと思う時が時々あるのです。それで私も気が弱くなって3連単を止めて3連複にかえました。そうしたらこの7月27日、73万1620円が入って来たのです。
でも情けないではありませんか、この時の3連単がずばり4,6,9だったんです。3連単を買っていればこの配当は420万円だったのです。私も本当の勝負師には成り切れていなかったという事ですね。

私の予想、最初の5万円はやがて73万1000円になるわけですが、この5万円は今まで外れ続けてきたわけですから、それを買っていなかったらどうだろうかということでやりますと、3万7000円の残高に5万円を足して8万7000円です。ですから私の出目以外の予想はプラスだったたということなんです。
競馬評論家で当たる確率が1年間で7割5分を越している評論家あまりいません。プラスの評論家は皆無です。そういう意味で私がプラスと言うことはたいしたものだと思ってもいいと思います。
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4.勝ちの定義

4−1.百発百中の勝ちはありうるのか?
百発百中の勝ちの例で、映画を見るとルーレットをやって百発百中の勝ちをする例がよく見られます。
有名な映画カサブランカの主人公ハンフリーボガートのリックが、可哀想な若夫婦に同情して自分の経営するクラブでルーレットで確か22の目だったと思いますが、有り金全部を賭けさせます。そして見事的中。36倍になった金額を再び22に賭けさせます。
そして見事的中。1,300倍になった資金で若夫婦は救われます。
映画では事前にリックとディ―ラーが目配せを交わしていて、この的中が人為的なものであることが分かります。
まあ言ってみればインチキです。

講座風景
百発百中の勝ちとはこの種のもので、だいたいがインチキくさいものです。
余談になりますが、ディーラーがいざとなれば好きな目が出せるとかなり広く信じられていますが、それは映画の世界のことで現実には有り得ません。
理由は簡単です。そんな芸当が出来るのなら安月給でカジノのディーラーなどしていません。
第一若しそれが本当なら、ディーラーは友達に勝たせて大金持ちになることだってありうるではないですか。
いま世界のカジノは裏社会とは縁が切れています。殆ど例外なく司法当局に厳重にチェックされていて、インチキなどが発見されるとたちまち免許を剥奪されてしまいます。
カジノの権利は莫大な資金を必要としまずから、そんな危険を犯すようなことはカジノはしません。
そんなことをしなくても、ハウスウェッジと言って確率的にカジノの主催者は確実に利益を上げることが出来るようになっているのです。
ディーラーの腕と言うのはある程度はあります。でもカジノのディーラーはみなお客さんの味方です。なぜならお客さんに勝たせると自分達がチップを貰えるわけですから。

4−2、確率で勝つ、負ける
さきほどカジノがハウスウェッジを取ると言いましたが、今は控除率という言葉を使いますのでこれにっいて説明します。
これは主催者側がとる手数料の割合、悪い言葉を使えばテラ銭です。
その逆の言葉が期待値、これは賭け(投資)に対してどのくらいのパ―センテ―ジでリターンがあるかということです。
主な賭け事の控除率をあげておきます。

日本の宝くじ  54%
日本の公営競技(競馬、競輪など) 25%〜20%
フランスの競馬  15%
スロットマシーン  約10%〜5%
トトカルチョ(アメリカ)  約10%〜5%
ルーレット(ヨーロツパスタイル)  2.7%
ブラックジャック(上級者)  約マイナス1〜5%(推定)
ブラックジャック(初心者)  約10%(推定)
クラップス(オッズ)  0%
クラップス(パスライン)  1.41%
クラップス(高配当賭け平均)  約10%
バカラ(バンカ―)  1.17%

日本の宝くじは控除率54%です。売り上げが1億円あったならそのうちの5400万円は政府が持っていってしまって、残りの4600万円だけは返してやると言う仕組みです。
日本の公営競技、競馬、競輪などは 25%〜20%です。これは種類によって違います。これも大変な高率です。これがフランスに行きますとフランスの競馬は15%です。

やくざの世界から作家に転身された方で阿部譲二という人がいるんですが、あの人はこいうことを言っています。「我々やくざが賭博を開帳すると、テラ銭を取る。テラ銭が1割を超えるとこれは賭博開帳の罪ではなくなる。詐欺罪になるんです。そしてこの方が罪が重いんです。1割テラ銭を取るとお客は絶対に勝てない。だからこれは詐欺なのだそうです。じゃー日本の政府は54%もとって何だ」と言っています。
日本中央競馬会の無駄遣いというのは凄いです。でも黒字ですから仕分けの対象にならないんです。
例えば府中の大スタンド、あれには1000億円かけています。戦後4回目の改築です。鉄筋コンクリートの建物は40年持つんです。それを4回も改築するというのはどういうわけですか?しかも競馬場に来る人は減り続けているんです。ここ10年間減り続ける一方なのに大伽藍です。
東京だけではありません。日本全国10か所競馬場がありますが、その殆どが建て変えをやっています。凄い無駄です。ぜひ仕分けして配当率を高めて頂きたいと私は思います。

スロットマシンは10%から5%です。アメリカの場合はこの数字を公表して何%返すかと言うのが売りになっています。何も書いていないのが95%くらいです。ですからかなり賭け金が帰ってくる可能性が大きいのです。

ブラックジャックは腕によって違って来ます。上手い人はカジノに勝てるという統計もあります。
日本で唯一ギャンブルを研究している学者がいます。谷岡一郎と言う人で大阪商科大学の学長です。学長兼教授と言うユニークな方ですが、この方の専門はギャンブルで、自分の研究には一切政府から補助金は出ませんと言うのが売りです。この方はブラックジャックではこのくらいの勝率が出ると言っています。
ブラックジャックはトランプの21です。21なら勝ち、21をオーバーしたら負け、21以下の場合には21に出来るだけ近い数字が勝ちです。これには決断がいるのです。その局面で札をもう1枚引くか引かないかの決断をしなくてはなりません。
私はこのゲームが大好きなんですが、300通りくらいの場面があるんですが、そのときもう1枚引くか引かないかは全て決まっているんです。これを覚えていることをベーシックと言いまして、ベーシックの人は控除率5%以下、マイナス1%と勝つこともあると言うことです。

クラップスはサイコロを使ってサイコロの目を当てると言うゲームなんですが、日本の方は殆どしません。サイコロ賭博のイメージがあるからでしょうか。
これはある種のものは100%戻ってきます。一般的なものが控除率1.41%ですから98.5%くらい戻ってくると言うものです。

バカラも控除率は1.17%です。
浜幸さんがこれにひっかかって3億5000万円損しましたね。小佐野さんに尻ぬぐいしてもらったのですが、こんなに負けるものですかね。勝つことが多いゲームだと思うのですが・・・。
現に日本人で柏木さんという名古屋の不動産王がいまして、この方はオーストラリアのゴールドコーストに出かけて行って、カジノ付きのホテルを丸ごとバカラで取ってしまいました。
この方は後に殺されるんです。
勝ったから殺されたのではありません。バブル崩壊でお金がなくなって、持っていたホテルなども売り払い、そのお金も無くなって、それでも腕に自信があるものですからまた出掛けて行ってバカラで勝負をしたのです。ところがその時は負けてしまったのです。その賭け金を払えなくなってしまいます。払えなくなったらカジノはその人を殺すかと言うとそんなことはないのです。カジノはこの債権を売ってしまうのです。売られ売られて下の方に行くにつれて、だんだんその筋の悪質な方に行って、最後は払わないから見せしめのために殺されたんだろうという風説です。本当か嘘かは分かりませんが殺されたことは事実です。

こういう風に控除率と言うのがそれぞれにありまして、率の高いものについては勝つことが出来るのがカジノのゲームなんです。
私は石原慎太郎さんは威張っているのであまり好きではありませんが、あの人がお台場にカジノを作ると言っている意見には大賛成なんです。
沖縄特区にカジノを作ると言う話もあります。
でも私は両方とも日本の場合実現しないと思っています。何故か?
日本はあまりにも競輪とか競馬とか宝くじとかの控除率が高すぎるのです。世界に通用するカジノを作ろうとすると、そういうことがみんな明るみに出てしまいます。
カジノの方がずっと率がいいじゃないのといううことになってしまいます。するとドル箱であるところの宝くじや競馬の売り上げが減ってしまいますから、日本の政府は断固拒否すると私は予想しています。(笑い)

自慢じゃないですが私の予想は当たりますから。(笑い)
私は自分のホームページを持っていて、そこで森羅万象予想しています。非常によく当たっています。
経済予想では毎年、評論家に挑戦するということでやっていますが圧勝しています。
東洋経済の誰それはこういう予想をしているが、私はそう思わないでこう思うと言うふうに書くのですが、私は平均すると9勝1敗か8勝2敗くらいでしょうか。
自慢になりません。私もずいぶん外れているんですよ。でも評論家の言う事って、殆ど外れているんです。(笑い)
一番最初に申しあげましたが、皆様が何かをやる時は、評論家の言うことを聞かないことです
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5.必勝法

私は必勝法はあると申し上げました。
昔から洋の東西を問わず、ギヤンプルの必勝法を研究しているなどといえば、笑われ軽蔑されるのが常でした。
しかしアメリカではこれに敢然と挑んだ人がいます。
1960年マサチュ―セッツ工科大学の数学の講師エドワード・ソープはコンピューターを使いカジノのブラックジャックでの最適の賭け方を研究した結果、カジノに勝てるという結論に達します。
ブラックジャックというゲームはディーラーの手札と自分の手札を見比べて、もう一枚札を引くか、引かないで止めるか、そしてまた掛け金を増やすか増やさないかを決断するゲームです。
場面は300通りほどあり、そのすべてのケースで正しい判断を下さなければなりません。
またこのゲームをさらに複雑にしているのは、決断するに当たり、これから配られる札に自分にとって都合のよい札が多く残っているかいないかが判断に影響することです。
そのためには、すでに使われた札を覚えていなくてはなりません。
かなりのスキルを必要としますが、山勘でゲームをしても、結構期待値が高く、ゲームとして面白いので、あまり知識の無い人も結構気軽に参加しています。
ソープは諸般の状況を整理し、記憶力が普通の人でもカジノに勝てる、つまり期待値が100%を超える戦術を編み出しました。
彼はこれを論文にまとめ、最も権威があるとされる全米科学アカデミーの機関誌に載せたいとと考えます。
題して「ブラックジャックの必勝戦略」。
しかしこのような雑誌に掲載されるということは容易なことではありません。
ソープは彼の属する学部の科学アカデミー会員クロード・シャノン教授(当時44歳)を訪れ斡旋を依頼します。
このクロード・シャノンは、今世紀の社会にもっとも大きな影響を与えたといわれるアメリカの生んだ大天才です。
今日のデジタル社会は彼の理論の産物です。
クロード・シャノンは、ソープの論文を読むやそれにたちまち引き込まれ、以来彼の研究はもっぱらギヤンプルの世界へと入り込んで行きます。これを世界の大損失といぅ人もいたそうです。
シャノンの推選で科学アカデミー誌にこの論文を掲載出来たソープは、実際にラスベガスのカジノに出かけ大勝ちし、彼の理論が正しかったことを実践によって証明しました。
リスクを負いかねるため彼はスポンサーを見つけ元手を調達しやったそうです。

クロード・シャノンはソープを共同研究者として、こんどはルーレットの必勝法の研究を始めます。
ルーレットは枡が37あって、その中のどこにボールが入るかと言う37分の1の賭けですが、これを当ててやろうと言う挑戦です。
考え方は「もしもルーレット盤が完全に平衡を保っているならば、たぶん一定の速度でボールが投げ込まれれば、目を当てることが出来る。それは高速の計算機があればいい。」という考え方で研究したのです。
それで発見したのです。「もしもルーレットの台がちょっとでも傾いているならば大変有利な賭けが出来る。」というものです。
ルーレットですから先程のカサブランカのリックのように100発100中である必要はないんです。もしもこちらの方に行かないよというのが半分でも分かれば、大勝ちします。なにせ払い戻し率が97.5%ですからその中の50%勝っていれば毎回儲かるようなものです。
シャノンはルーレットがちょっとでも傾いたらかなりの確率で当てることが出来るということを発見しまして、自分の家に本物のルーレットを置いてそれを全部実験、実証しています。
その後、シャノン夫妻はエドワード・ソープ夫妻と一緒にラスベガスに行っています。

こういう風に過去において必勝法はあったのですが、では現在もあるのでしょうか?
必勝法というのはそれが公になった時から必勝法では無くなってしまうのです。みんながそれをやり始めるからです。カジノもその対策を編み出すからです。
いまのルーレットは必ず定期的に平衡機で傾きがないようにチェックされています。
では現在でも必勝法はあるんでしょうか?
先程の私の競馬なんていうのは必勝法に近いのかもしれません。
ただ私の結果が良かったといっても、これが必勝法と言い切るにはやや弱いかと思います。
たまたま結果がそぅなっただけかもしれません。
ただ私は他の人と違った独自の方法で馬券を購入したことは確かです。 まさに「人の行く裏に道あり」なのです。
いまでも続けています。469は止めましたがね。
ただ世の中は広いもので、新聞報道によると日本の中央競馬会を相手に150億儲けて脱税の罪に問われた人がいるんです。
これはイギリス人です。ユープロという個人会社を作り、人を雇って馬券を買わせていましたし、コンピュータでも買っていました。
普通信じられませんね。なぜならば1%有利な賭けということは100万円を投資して1万円儲けるということです。もともと25%損するように出来ているのに、1%とるというのは殆ど考えられない数字です。それだって1000万円投資して10万円です。150億儲かったってどういう投資をしたんでしょう?謎です。
ちゃんと中央競馬会の元帳に載っていて国税庁が摘発したんですから、事実はあったのでしょうね。
その方法が新聞に書いてありました。しかし私はそれを信じません。その方法でそんなに勝てるわけがないからです。

私が思っているには、投資ギャンブルには有名なケリー基準というものがありますが、これを必ず使っていただろうと思います。
ケリー基準とは一番少ない投資で最大の効果をあげると言う方法です。これは勝ち方ではなくて当て方です。ケリーの開発したのは賭け方です。どういう割合でどういう風に賭けたらいいかということを開発したもので、これはケリー基準あるいはケリーの公式と言われて知られています。(数式はお調べいただければ判ります)
ケリー基準とは簡単に言うと等差級数的に賭けるのではなくて幾何級数的に賭けると言うことです。話はややこしく感じますが簡単です。定額で賭けるのではなくて比率で賭けろということです。
例えばここに当たる確立は50%ですが当たれば2倍の配当があるという大変有利な賭けがあるとしましょう。競馬流に言うとオッズ3倍というやつです。
この賭けをして見ましょう。もちろん勝ち続けることもありますし負け続けることもあります。
これをケリーの公式を参考に資金の25%を賭けてみましょう。
, 10万円の資金があれば 「最初」は2万5千円の賭けです。
若し当たれば5万円入ってきます。元金の2万5000円も戻ってきます。資金は15万円になるわけです。外れれば資金は7万5千円になります。
その次は15万円の25%を賭けるのです。これを繰り返しまして4連勝すると50万円になります。4連敗すると3万2000円になります。負けると賭ける金額は少なくなります。勝つと勝てる金額は多くなります。このフィフティ・フィフティの確率で3倍になると言う賭けの場合には手持ち資金の25%を賭けなさいというのがケリーの公式です。
これを定額で賭けた場合はどうでしょう。定額で2万5000円づつ賭けて、負け続けた場合4回目で資金ゼロとなってしまいます。 4回勝ち続けた場合でも30万円です。片や3万2000円から50万、片やゼロから30万ですから定額と定率の差は歴然です。これは投資のプロは皆さんご存じの公式です。
以上は賭け方ですが、先に申し上げましたように、過去にもそして現在でも必勝法はあったのです。ということは将来にもありうることです。新たなる挑戦を私もしますし、皆さんも考えてみたらいかがでしょうか。

この時に注意しなければならないことがあります。これはギャンブラーの破滅ということで、これはウィリアム・パウンドストーンと言う方の本の受け売りなんですが、みなさん「大数の法則」と言うのをご存知ですか?
「大数の法則」というのは例えばサイコロを振って奇数が出るか偶数が出るかと言うような1対1の確率のケースの場合、ずっと続ければ必ずフィフティ・フィフティに落ち着くというものです。ところが、1対1の確率の場合でも、その結果の絶対値の波はだんだん大きく振れるのです。

「大数の法則」と言うのは真理です。率は無限に縮まり50%に近づきます。
しかし絶対額は拡がります。
たとえばサイコロを2回転がして見ましょう。
この場合●奇数‐奇数●奇数ー偶数●偶数‐偶数●偶数ー奇数の4通りの組み合わせがあります。ですからフィフティ・フィフティになるのは50%しかないのです。
後の25%は●奇数‐奇数残りの25%も●偶数ー偶数です。でも「これはたったの2回の結果だ。『大数の法則』があるので数多く振って行くと無限にこれに近付いて行くのではないか。」と思われるかもしれません。
10回転がしたらどうなりますか?10回転がしてちょうど5対5になる確率は25%です。
では100回転がしたらどうなるか?その平均の率は極端に縮まります。奇数偶数の割合ですよ。この場合でもトータルでは「率」は真ん中に近付いて来ているのです。しかし「絶対数」はどうでしょう。100回転がして奇数が51回、偶数が49回という率は2回転がして二つに分かれた差が2ですね。10回転雅した場合4対6に分かれる、これも差は2です。100回転がした場合どうなるでしょうか。また一万回転ばしたらどうですか?4999対5001になるでしょうか?
考えにくいですね。多分もっと離れるでしょう。率では真ん中(50%)に近付いてきますが、絶対額は拡がるということです。
なぜギャンブルで負けるか、それは差が拡がってくるからだといって差し支えありません。胴元は大金を持っています。賭ける人は少ししか持っていない。そして勝ち負けの差は次第に広がってきます(理論値)から、いつか手持ち資金を負けがオーバーしてしまいます。
これを「ギャンブラーの破滅ポイント」というのですが、勝ったり負けたりしているうちに勝ち負けの絶対値が拡がって行き、負けが広がったときに自分の持っている資金が無くなったらアウトです
。先に行けば行くほどたとえお金を山ほど持っていてもアウトになるのです。
だから負けるのです。胴元はお金持ちですから負けません。でも胴元は控除率(テラ銭)以上に儲けているのです。何故かというとこの「ギャンブラーの破滅曲線」があるからです。

私は船の旅が好きです。外国船に乗るとかならずカジノがありまして、そこでやるのですが、日本人はあまりやりませんね。たまにおやりになっても予算5000円というふうに決めてしまうのです。それで負けると「ああ負けちゃった」でお終いです。
勿論負けつづけで終りということもありますが、途中で勝ったり負けたり大概の場合しているはずなんです。ですが殆ど100%皆さん負けてお終いです。おかしいでしょう。胴元の取り分は2.5%しかないんですよ。それなのに全部取られてしまいます。

ではどうしたらよいか。
胴元より有利な事が我々にはあるのです。それは途中で止められると言うことです。
この勝ち負けの幅曲線が上に来た時に止めるのです。
私は300ドルの資金で100ドル勝つことを目標にしています。その途中で100ドル負けたら、今度はそれまでに賭けていた金額を倍にします。そして100ドル勝ったら必ず止めるのです。
勿論300ドルがゼロになれば止めですが、私はゼロになったことは殆どありません。
止めると簡単に言いますが、それには鉄の心が必要です。
私は妹夫婦とよく一緒に行くのですが、彼らはたまたまちょっと勝つともっと勝ちたくなるんです。目標が無いんです。目標を決めてその額に達したならばその時点で鉄の心で止めなくてはいけないのにこれが出来ない。だからそのうち大きくマイナスに振れて資金がなくなってしまい終わるのです。
私の方法は必勝法ではありません。負けないで少し勝つという方法です。負ければ気分が悪く勝てば楽しいです。お勧めいたします。
大数の法則があるから絶対負けるのではなくて、それがあるから実は勝つこともあるんだと言うことをご理解いただきたいと思います。
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6.投資の話し

ここでは抹式投資について述べます。
投資にもまたクロ―ド・シヤノンとヱドワード・ソープは挑戦しています。
近代経済学の父と言われるポール・サミエルソンは株式市場にお金は落ちていない。情報は全て共有されているから勝った負けたは偶然だと言っています。
ところがシヤノンとソープはそれと反対の立場でした。彼らは株式投資で高率の成果を上げています。

ソープのとった方法はいわゆるさや取りです。
さや取りというのは同じものがあちらとこちらで値段が違っていれば片方を買って片方を売るということです。
これはコンピュータが株式投資に利用されなかった時代、彼はいち早くコンピュータを利用してこれを行いました。
彼はプリンストン・ニューポートというファンドを立ち上げています。
年平均15%の利益を20年間に渡ってあげ続けました。この間の株式市場の平均は5%ですから彼は平均に大きく勝ったということです。

クロード・シャノンはもっと凄いです。かれは年率28%の利益をあげています。
ただし彼は頻繁には売買をしていません。売買をすると手数料や税金でやられるという考え方でしたから、あくまでも長期投資に徹していました。(彼は大きな金額の投資はしませんでした)

アメリカ一の大金持ちと言われているウォーレン・バフェットという人がいます。この人の成績が27%です。これはシャノンと同じ時期に投資で儲けています。
ですから考えれば投資にも必勝法があるのですね。

今日ひとつだけ皆様に申し上げたいことがあります。
投資信託をお買いになっている方がいると思います。これはお勧めできません。
この市場には、シャノンやソープは例外として、サミエルソンの言うとおり利益は道端に転がっていないのです。
投資信託というものはどういうものか。これは盛んに売買をしますので手数料がかかりこのぶんの費用が発生します。そのうえ投資家は委託手数料を毎年徴収されます。
一方投資信託が本当に勝っているならば、平均株価よりも上の成績を上げなくては勝ったとは言えません。
多くの人は自分が何を買っていいか分からないから、投資のプロに相談しますね。彼らも投資のプロにお任せ下さいと言いますね。
ところが日本の投資信託はたしか800くらいあります。でも平均株価より勝っているのはたしか30くらいしかないはずです。
これは何故か、みんな手数料に持って行かれちゃうのです。
ここで株を買って何もしない人がいるとしましょう。パッシブな投資家です。盛んに売買をする投資家がいるとしましょう。アクティブな投資家です。
アクティブな投資家は売買の度に手数料やなにかを払うのです。平均を上回るには諸費用以上のパフォーマンスが必要です。
パッシブな投資家の平均は平均株価に落ち着きます。ところが投資信託の平均は費用がかかる分平均株価を下回ります。
さらに日本の投資信託と言うのにはほとんど大手の親会社が付いています。
その意向を無視できないと私は思っています。
これは違法だから絶対やっていませんと彼らは言いますし、証拠がありませんから私もやっていると言いません。営業妨害だと叱られますし、違法行為をやるわけがないと言われますが、アウンの呼吸があるのではないかと思っています。
申し上げましたとおり、平均株価より上に行くためには、売買手数料や投資家の手数料のマイナスを上回るだけのパフォーマンスをあげなければいけないのです。それは大変なのです。だから勝っているのは30くらいしかないんです。そんなものに手を出すべきではないとおもいます。

同じ投資信託でも日経平均とかTOPICSの投信がありますから、そちらを買った方がいいでしょう。
これも委託手数料はとられますが、一般の投信より安いです。しかも盛んに売買はしません。
なぜなら彼らは常に同じ割合で株を買うことになる自動的売買だからです。
投資信託で利益を上げているかどうかは、あくまでも平均株価以上でなければ意味ありませんが、それは難しいのです。

以上雑駁な意見でありますが、皆様の参考にしていただければと思うしだいであります。
ご静聴有難うございました。




文責:臼井良雄
会場写真撮影:橋本 曜
HTML制作:臼井良雄


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