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2014年3月14日 NPO法人神田雑学大学定例講座NO688
千代田区民講座 千代田区立日比谷図書文化館スタジオプラス


地球を元気にする人々

平和を願う世界的著名人のポートレートと体験談


講師:薄井大還(写真家)

講師:薄井大還(写真家)



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画鋲
●司会・進行 吉田悦花
●講師プロフィール
第一部 講演 
◎個人で撮影許可をとる苦労 
◎一度は撮影を断られるも、日参してテレサ女史を撮影
◎ダライ・ラマ師とは20年以上のおつきあい 
◎秘密警察をかいくぐり、スーチーさんを撮影 
◎講演メモ 
第二部 3.11東日本大震災 復興支援
● アンケートのご感想より




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●司会・進行 吉田悦花(NPO法人神田雑学大学 理事長)
本日、NPO法人神田雑学大学主催の千代田区民講座の講師にお招きしました写真家の薄井大還さんは、ネルソン・マンデラ、アウンサン・スーチー、三浦雄一郎、ダライ・ラマ14世をはじめ、マザー・テレサ、ゴルバチョフ元大統領(旧ソ連大統領)、ワルトハイム国連事務総長(オーストリア大統領)、近衛忠輝(国際赤十字会長)、利根川進(分子生物学者)、D・ダグラス・ダンカン(写真家)、イングリット・フジコ・ヘミング(ピアニスト)、渡辺貞夫(サックス奏者)など、激動に生きる地球人の生命のほとばしる瞬間を精力的に撮り続けておられます。

被写体と直面して魂の動きを記録する芸術(ポートレート)について、さらに、その視線の先にあるものについて、初公開の貴重なポートレートとともに熱く語っていただきます。写真の作品展とは別に、こうした講演会は初めてとのこと、世界の要人のポートレート写真家による汗と涙の体験記、私もうかがうのをとても楽しみにしてまいりました。では、よろしくお願いいたします。

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●講師プロフィール
日本写真家協会会員(元幹事)。日本写真作家協会初代会長代行。1940年東京都生まれ。東京工芸大学卒、桑沢デザイン卒。小学館写真部(皇室及びファッション担当)を経てパリヘ留 学。帰国後ファッション及びコ マーシャル写真を手がける。
ネルソン・マンデラ
マザー・テレサやダライ・ラマ、ネルソン・マンデラなどノーベル平和賞受賞者や世界の要人を撮り続け、「激動に生きる顛」写真展で日本芸術文化振興基金、韓国国際文化交流基金を受ける。'07~'11年ダライ・ラマ法王のオフィシャルカメラマン。著書に、写真集『海老蔵から團十郎へ』(集英社)、『十二代市川團十郎』(マガジンハウス)、『ダライ・ラマ希望のことば』(春秋社)、『ダライ・ラマ法話」(春秋社)、『[謎終焉版]般若心経!羯諦の暗号ここに終わる』(ヒカルランド)などがある。

http://taikanusui.com/

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第一部 講演
「地球を元気にする人々―平和を願う世界的著名人のポートレートと体験談」講師・薄井大(うすい・たいかん)さん


講義中の薄井講師

「ポートレイト写真は被写体と直面し、魂の動きを記録する芸術だと考える。
/撮影時の魂の対決は、走馬灯のように現れる魂の瞬間をとらえ定着させる。被写体の魂が強い光を発する時こそ、私の求めるシャッターチャンスだ。
/純粋な魂ほどより強い光を発し、写真に定着させる魅力と責任を強く感ずる。
/この魅力ある魂の存在は、己を犠牲にしてでも他者の幸せを願い行動する純粋な心の中に存在し、そのきびしい戦いの最中に魂が力強い光を発するのだと思う。
/『そのきびしい戦いの最中の貴重な光』を求めて遍歴するのが私のポートレート写真群なのです
/人種差別のため27年間牢獄で生活した人。非暴力による世界平和を願い、国を追われ亡命を続ける国王。国の民主化を求め続ける人。飢えと病と貧困で街に捨てられ、社会から見向きもされない人々を救い上げる人。
/これらの方々が、そのきびしい戦いの最中にカメラの前に立ち撮影したのがこの作品です。」

(『薄井大還作品展 視線の先にあるもの~地球を元気にする人々』より)

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◎ 個人で撮影許可をとる苦労
写真家・薄井大還さんの撮影のポリシーは、「その時に、その場に行って、その人を撮る。現役時代の一番苦しい時、一番大変な時を撮る」。出版社や新聞社やテレビなどの後ろ盾はなく、スポンサーは奥さま。もし、特定のスポンサーがついたら自分の写真ではなくなってしまう。ひとりの写真家が、世界の現役の大統領や要人に直接お会いして、現役でもっとも苦労している最中の状態に撮影にこだわる。こうしたやり方は、世界でも薄井さんだけのようだ。

学生時代、イブ・モンタンの写真を撮ったのが、写真の仕事をするようになったきっかけ。
「週刊女性」に写真を認められ、「女性セブン」の専属カメラマンとなり、皇室取材を担当。24歳のとき、昭和天皇の豆まき風景をちょっとした工夫で撮った。その物腰のやわらかさに感動し、これから時代を象徴する世界の要人の写真を撮ろうと決めた。海外での仕事で、タイ王室の撮影をした際、いったん内側へ入り込んでしまうと、そこでは何の制約もなく自由に撮らせてもらえることを知った。

ノーベル平和賞受賞者をはじめとする世界的著名人に共通しているのは「実るほど頭を垂れる」ということ。物腰は穏やかで、落ち着いている。もう一度会いたいと思わせる、魂の素晴らしい方ばかり。少々変わったポーズを要求しても一切文句はなし。素直に受けとめてくださる。むしろ、下の人間ほどあれこれ文句をいう。そこから得た教訓、「菩薩とは、極楽から地獄へ飛び込んで人を助ける人」。

いかにして本人に会うか、撮影許可を撮るかが、仕事の9割を占める。まず、その人の家族や信頼している友人などのツテを頼り、こちらの熱意と誠意を示してお願いする。役人や秘書に頼むのは、彼らは断ることが仕事だから難しい。

写真は、撮影相手との最初の「あたり」で、すべて決まるといってもよい。チャンスを逃さないためにも、ふだんから心も技術も極めておくことが大切。撮影に集中できる時間はおおよそ25分と考え、限られた時間内にいかによい写真を撮れるかが鉄則!

国土の87%を白人が持ち、その憲法アパルトヘイト(人種隔離政策)の撲滅に取り組んだ南アフリカの大統領・ネルソン・マンデラさんは、1962年に逮捕されて以来、27年間獄中生活を送った。199年2月、牢獄から釈放されて4か月後に撮影に成功した。ものすごい取材陣をよそに中へ入らせてもらった。

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◎一度は撮影を断られるも、日参してテレサ女史を撮影
マザーテレサ女史マザー・テレサさんは、亡くなる1年半前に撮影した。1910年、マケドニアの実業家の家に生まれ、その後、インドのカルカッタで上流階級の女子聖マリア学院の教師となる。その後、家もなく、餓えや病気に苦しみ、だれからも見向きもされず、世の中から見捨てられた多くの人々を救った。

マザーハウスへ乗り込んだ私は、マザー・テレサさんご本人からの手紙で、ビジネスのための写真を撮らせることはできないと断られる。そこで私は、「その人自身をきちんと理解しなければ、ポートレートは撮れない!」と気づく。それから1週間、毎朝3時にミサへ通った。同行した私の娘は、自発的にボランティアで、マザーハウスで捨てられた子供たちの世話をするようになった。

マザーハウスでは、家族に捨てられて人間扱いされていないような人を救い出し、食べものを与え、身体をきれいにして、病気を治療し、職を与えていた。すると元気になった人々は、自分たちで農園を作り、自給自足の生活を送るようになる。人を憎むことしか知らなかった人たちが、イキイキとして、人としての顔を取り戻していた。マザー・テレサは、薄井さんの前方で立ち止まり、自然の姿を撮らせてくれた。

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◎ダライ・ラマ師とは20年以上のおつきあい
ダライ・ラマ師
チベットのダライ・ラマ14世は、亡命先のインドで撮影した。常時、世界中から600件もの取材依頼が来ているため、撮影できるまで2年間かかった。許可をとるルートが見つからず、ある要人に手紙を書き、1週間後にOKの返事が来た。しかし、なかなかビザが下りなかった。要人とは、ダライ・ラマがもっとも信頼する実の兄で、撮影を許可してくれた。25分だったはずの撮影時間は3時間半に及び、その間予定されていた5人の取材を断ってくれた。

後ろ姿を撮影させてほしいというお願いも快く受け入れてくれた。撮影のとき、「中国についてどう思いますか?」と質問すると、「中国を恨む心を恨む」と応えた。それ以来、大ファンとなり、すでに20年以上のおつきあいになる。薄井さんが撮った写真は、インド・ダラムサラのチベット亡命政権国会議事堂に飾られている。

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アウンサン・スーチーさん◎秘密警察をかいくぐり、スーチーさんを撮影
アウンサン・スーチーさん。ミャンマーの民主化と人権のため、非暴力で軍政と闘争を続け、1987年7月から23年の長きにわたり、自宅軟禁された。2010年11月12日、広島で行なわれたノーベル平和賞受賞者サミットの冒頭で、スーチーさん解放の要求が、ミャンマー軍政に出され、その日のうちにスーチーさんは解放された。

薄井さんは、その場に居合わせた方に特写を申し込み、解放の2週間後、スーチーさんの自宅に入り、世界初の特写に成功する。あらかじめ、薄井さんは父親の墓参りと母の手術等の理由で現地に潜入したものの、秘密警察がつきっきりで、撮った写真はすぐ現像し、予定を変更してキャンセル待ちの飛行機で急きょ帰国した。スーチーさんの自宅に近づくのも、フィルムを持ち出すのも、秘密警察とのたたかいであった。通された室内は、長い軟禁生活のため、家財道具は売られて何もなく、壁には父「アウンサン将軍」の写真が飾られていた。秘密警察に悟られないよう、持ち込んだカメラは「ローレライ」1台のみ。スーチーさんは、薄井さんの撮った写真をとても気に入ってくれたという。

◎講演メモ
薄井さんは、とても穏やかでやわらかい感じの方でした。お仕事で危険な目にも遭われているのに、そうした怖い感じなどまったくありませんでした。ただひたすら、著名人の方たちの素晴らしさに感動してお仕事をされている感じでした。学ぶところの大変多いお話で、お人柄に感銘を受けました。(篠塚雅美)

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第二部 3.11東日本大震災 復興支援

さて、NPO法人神田雑学大学では、毎年3月と8月を追悼の月と位置づけ、戦争や大震災を忘れずに語り継ぐことをテーマとしております。ただいま素晴らしいお話をいただきました薄井大還さんは、5歳のときに東京八王子で、八王子大空襲を体験されたそうです。戦火のなか、死者の山をかいくぐり、川を渡って生き延びられたそうです。戦争の悲惨さを身をもって体験され、こころから世界平和を願ったことが、ノーベル平和賞受賞者をはじめ、武力に頼らず平和に導くため、命がけで努力を重ねる人々を写す原動力になっているのでしょう。

講演に続いて、第二部では、早くも3年の歳月が経過した東日本大震災について、みなさまといま一度、被災地へ思いを馳せ、復旧・復興をこころより祈る場としたいと思います。NPO法人神田雑学大学では、毎年3月と8月を追悼の月と位置づけ、戦争や災害を忘れずに語り継ぐことをテーマとしております。

そこでまず、宮城県女川町についてのご報告に続いて、中国から女川町に送られた鎮魂歌で、女川町復興支援のテーマソング「あなたへアイニー」とともに日本舞踊をご披露いただきます。どうぞよろしくお願いいたします。(吉田悦花)

宮城県女川町からの報告 (鯨井 勇さん)
「あなたへアイニー」日本舞踊 (藤間浩菊さん・上杉 綾さん)


会場で舞踊を披露する藤間浩菊さん・上杉 綾さん

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● アンケートのご感想より

薄井先生の行動力は素晴らしいと思いました。実際に自分で考えて取材に当たるノウハウはとてもためになりました。これからも著名な写真家の方々の体験談や苦労話をうかがえたら幸いです(千代田区 Mさん)

講師のお話は素晴らしかった。たいへん実りある講座でした(新宿区 Sさん)

本日はありがとうございました。初めて参加させていただきました。今後も機会あるごとに参加させていただきたいと思います(杉並区 Oさん)

貴重な体験談を聴かせていただき、これから生きる可能性を広げるきっかけとして、必ず役立つと思いました(神奈川県鎌倉市 Nさん)

第二部の踊り、良かったです! 照明に工夫があれば良かったですね。これから、アンチエイジング、笑い学、食育などの講座を希望します(世田谷区 Zさん)

熱意のこもった特殊な取材体験、いろいろなエピソードをうかがえて、ありがとうございました。これからも、さまざまな芸能や芸術の体験談を聴かせていただきたい!(練馬区 Kさん)

ほかではなかなか聴くことのできないお話を聴くことができました(千葉県我孫子市 Kさん)

貴重なお話、ありがとうございました(Iさん)

「魂の動き」について注目、もう少しクローズアップして聴きたかった(神奈川県横浜市 Sさん)

真実のお話がうかがえました。ありがとうございました(神奈川県横浜市 Dさん)

JCIIでの展示作品についての貴重なお話を聴くことができてよかったです。ありがとうございました(千代田区在勤 20代女性)

ふだんうかがえない撮影の裏話を聴くことができて、とてもおもしろかったです(千代田区在勤 20代女性)

ふだんお会いすることのできない人のお話を聴くことができて感謝でいっぱいです。ありがとうございました。せっかくのスライド上映が、会場の関係で見にくかったのが残念です(中央区 Iさん)

もう少しお話をうかがいたかった。またお話の機会をお願いします(東京 60代女性)

ポートレートが素晴らしかった。もっと時間をとってエピソードを聴かせてほしかった(60代女性)

本日は感動しました。NP0法人神田雑学大学は、ボランティアでこれほど充実した講座を自主運営されているとは驚きに値します。ありがとうございます(千代田区在勤 30代女性)

第一部、第二部と、それぞれ素晴らしい企画でした。参加できましたこと、まことに有意義でした。ほんとうにありがとうございました(女性)

薄井先生のお話は非常に感動的で、腑に落ちる点が多々ありました。もっともっと聴きたいと思いました。このような素晴らしい講座を企画してくださり、ありがとうございました(70代男性)

とても楽しい講座、ありがとうございました(中央区 Sさん)

とても興味深いお話でした(30代女性)

一流の大きなお仕事をされてきた方のお話、とてもよい勉強になりました。ありがとうございました!(40代女性)

世界中を巡っても、自分自身のなかに広いこころ、謙虚な精神がなければ動かないのと同じであると深く思いました(千代田区在勤 女性)



講座企画・運営:吉田源司
テキスト制作: 篠塚雅美・吉田悦花
会場写真撮影:吉田悦花
HTML制作:和田節子


本文はここまでです


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